第10章 赤きエリクシルの悪魔
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扉を抜けると、そこはコロシアムのような円形のホールになっていた。
壁からは、箱が乗り出すよう一面にホールを取り囲んでいる。
箱の側面には錬成陣が描かれているのだが、ヒトの眼のようなそれは、圧迫感を持ってエドワードたちを見下ろしていた。
そして、床にも同じく巨大な錬成陣ーーー
その中央に、クロウリーは静かに佇んでいた。
「ーー来たか。幼き錬金術師」
広いホールにも関わらず、呟く声が離れている マリーゴールドにも、よく聴こえた。
対峙するエドワードの憤りの感情も、ピリピリと伝わる。
「クロウリー!!」
「もう一度、会いたいと思っていた・・私と同じ眼をした少年よ」
「兄さんと同じ・・」
「お前の名を、聞いておきたい」
「エドワード。エドワード・エルリック」
「エドワード・エルリックーーその名、覚えておこう」
もう自分の勝利が確定したような言い方だ。それが、エドワードを余計苛立たせる。
「あんた・・あんたは、エルマさんを人間として蘇らせるために、こんなコトしてんだよな。
エルマさんは、もうこの世にいない。いや、元々あのヒトは、ずっと前に死んでたんだっ!」
「ふ・・エルマは死んでなどいない。お前が何度倒そうとな。もし仮に、本当に死んだとしてもーー」
無表情な顔に、笑みが浮かぶ。
「また、造ればいい。何度でも。そう、私が何度でも蘇らせる。あの娘のように。ゴーレムの秘術とエリクシルの力でーー」
クロウリーの赤い瞳が、マリーゴールドを一瞥する。
「エリクシル・・」
『赤きエリクシル(錬成薬) 永遠の命をも可能にする、究極の物質。 生命の秘薬。 勿論、直接見たことはないけど ーーー』
#マリーゴール#ドが、自分たちにそう説明したっけ
アルフォンスは、賢者の石に詳しい彼女を、怪訝に感じたことを思い出した。
あれはそう、マリーゴールドの中の、彼女の知識かもしれない。
アームストロングから伝えられたマスタングの推察。
それを訊いてから
本当に、マリーゴールドの中に彼女が存在しているのならーーー
自分とおなじような彼女の存在に、妙な親近感を覚えていた。
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