第8章 地下の攻防
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつから、こんなに積極的に戦うようになったのだろうーーー
走りながらハンマーを振りかざすマリーゴールドに、ホークアイは思った。
「マリィちゃん!!」
ドンドンドンーーー!!
「えいーーっ!!」
2丁の銃が、的確にゴーレムを捕らえる。動きの止まった黒い身体に、ハンマーが衝撃を与える。
ボンーーッと弾けるような音と共に、ゴーレムの身体が破裂する。
足元に広がる黒い泥を踏みつけ、蹴散らし、マリーゴールドは次々にゴーレムを破壊する。
「ふぅ・・・」
ハンマーを下ろし、大きく息を吐いた。
「マリィちゃん、怪我は?」
銃を下ろしてはいるが、視線はまだ辺りを警戒しながら、ホークアイは歩いてくる。
「大丈夫です。リザさんは?」
「平気よ・・少し、休みましょうか。あとどれくらいあるかわからないし」
息を整えているマリーゴールドを見て、ホークアイは言った。
「ーーはい」
2人は、像が設置されている通路脇にある段差に、並んで腰を下ろす。
「リザさんは、どうして軍人さんになったんですか?」
傍らにハンマーを置き、膝を抱えた マリーゴールドが尋ねた。
ホークアイは、その横で弾層を替える。
「ーー大切なものを、守るためよ」
「大切なもの・・・」
マリーゴールドはうつ向く。
「その ゛大切なもの ゛を守るために、人の命を奪うことになってもー ーーですか?」
愚問だろうか。
彼女は戦争を経験している。
ならば、奪った命も、ひとつやふたつではないだろう。
「そうね。結果として命を奪うことになるかもしれないわね。けどーー」
ホークアイは、厳しい声で質問に答える。
「今は逆に、マリィちゃんだけでなく、エドワード君や私たちが、命を奪われる可能性がある」
「ーー!!」
「そしてその可能性は、決して低いワケじゃない。今は迷わず、全力で向かいなさい。奪うためでなく、大切なものを守るためにーー」
「大切なものを、守るーー」
「誰かを守ろうとする決意は、どんな奪う力よりも強い。私はそう信じているわ」
両手に持つ銃よりもーー強い意思の力
「奪うためでなく、守るために・・」
武器があっても、守ると云う意思がなければ、敵と戦うことは出来ない。
反芻するマリーゴールドに、優しい眼差しを送る。
「そろそろ行きましょう」
「はい」
『エドーー』
エドワードのオートメイルの右手。
痛いほどに握るその硬い手が、エドワードの動揺を現して見える。
『ねぇ、エドーー』
『俺が守る。何があってもーー』
『・・・・』
テントに戻ると、心配していたアルフォンスに二言三言返事をし、寝てしまった。
仕方なく、テントの外でアルフォンスは見張りに立った。アーレンは、野宿に慣れているのか、すぐに鼾をかき始める。
マリーゴールドも横になるが、神経が高ぶって眠れそうにない。
それでもジッと、夜が明けるのを待った。
ーーー私はわたし・・マリーゴールドだよね・・ねぇーーアニス
ーーーそうだよ、マリィ
心の中で呟くと、頭の中に声が響いた。
.
