第7章 レビスの塔
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【私の知らないワタシ】
暗い部屋で、女は中央に置かれた大きな赤い石を見詰めていた。
天井には無数のパイプが通っており、上階で純化された血液が、ポトリポトリと絶え間なく石の上に滴り落ちていた。
「なんだ、どこへ行ったのかと思えば・・また、ここに来ていたのか。ゴーレムどもが全滅したようだな・・まあいい。あんな泥人形、すぐに作れる」
「グルルルーーー」
背後からの声に、女は喉奥くから探るような低い声を出した。
部屋に入って来たのは、ジャック・クロウリー。
「別に、怒ってなどいないよ・・お前は、本当にこの部屋が好きだな・・いや、好きなのは石のほうか」
「ウウウウーーー」
「あぁ・・私も、この石は大好きだ。見るがいい。赤きエリクシルは、今夜はまたいち段と美しく輝いている」
言葉を発せずとも、意思の疎通にはなんの問題もない。
クロウリーは女の隣に立つと、揃って赤い石を見詰める。
「人の血を吸えば吸うほど、エリクシルは赤く燃え上がるように輝きを増すーーまさに、命の炎が燃え上がるようだ」
「グルルーーー」
「もうすぐだ。もうすぐだぞ・・私もお前も、このエリクシルとて、不安定な状態だがーーその悪夢も、もう終わる。
多くの者たちが、その命を捧げにやって来た。エリクシルを完成させるために・・・」
ふたりの影が、炎に照らされたように揺らめく。
石は眩しい程に発光して、部屋全体が赤く侵蝕されて息づいているかに見えた。
「私は、お前のためならば、どんなことでもするつもりだ」
たとえ、悪魔と呼ばれようとーー
たとえ、この国が滅びようとーー
たとえ、この身が朽ち果てようとーー
部屋の奥に目をやる。そこには、玉座があった。赤く染まる部屋の中、玉座の廻りの壁は青い。
赤い石の台座の廻りにも錬成陣が描かれている。よく見ると、その構築式の文字も青い。玉座を見据え、クロウリーは呟いた。
「覚悟はできているぞ、アーレン。レビスの王に誓ってーーー」
.
暗い部屋で、女は中央に置かれた大きな赤い石を見詰めていた。
天井には無数のパイプが通っており、上階で純化された血液が、ポトリポトリと絶え間なく石の上に滴り落ちていた。
「なんだ、どこへ行ったのかと思えば・・また、ここに来ていたのか。ゴーレムどもが全滅したようだな・・まあいい。あんな泥人形、すぐに作れる」
「グルルルーーー」
背後からの声に、女は喉奥くから探るような低い声を出した。
部屋に入って来たのは、ジャック・クロウリー。
「別に、怒ってなどいないよ・・お前は、本当にこの部屋が好きだな・・いや、好きなのは石のほうか」
「ウウウウーーー」
「あぁ・・私も、この石は大好きだ。見るがいい。赤きエリクシルは、今夜はまたいち段と美しく輝いている」
言葉を発せずとも、意思の疎通にはなんの問題もない。
クロウリーは女の隣に立つと、揃って赤い石を見詰める。
「人の血を吸えば吸うほど、エリクシルは赤く燃え上がるように輝きを増すーーまさに、命の炎が燃え上がるようだ」
「グルルーーー」
「もうすぐだ。もうすぐだぞ・・私もお前も、このエリクシルとて、不安定な状態だがーーその悪夢も、もう終わる。
多くの者たちが、その命を捧げにやって来た。エリクシルを完成させるために・・・」
ふたりの影が、炎に照らされたように揺らめく。
石は眩しい程に発光して、部屋全体が赤く侵蝕されて息づいているかに見えた。
「私は、お前のためならば、どんなことでもするつもりだ」
たとえ、悪魔と呼ばれようとーー
たとえ、この国が滅びようとーー
たとえ、この身が朽ち果てようとーー
部屋の奥に目をやる。そこには、玉座があった。赤く染まる部屋の中、玉座の廻りの壁は青い。
赤い石の台座の廻りにも錬成陣が描かれている。よく見ると、その構築式の文字も青い。玉座を見据え、クロウリーは呟いた。
「覚悟はできているぞ、アーレン。レビスの王に誓ってーーー」
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