第1章 リオール
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
奇跡の業 7
「私は、太陽神の代理人にして、汝らが父ーー」
「教主様!」
「コーネロ教主様ー!!」
コーネロを賛美する声が、広場中から上がる。
歓声に包まれ、コーネロは満足気に神殿へ入っていった。
「なる程ねーーあれが、『奇跡の業』なんだ」
興奮覚めやらぬ群集の中で、アルフォンスの冷静な声が呟いた。
「どう思う?」
胡散臭いモノを見る目で、エドワードは聞いた。
「どうもこうも、あの錬成反応は錬金術でしょ。兄さんの言った通りだね」
「だろ。しかし、あの錬成、法則がーー」
錬金術の基本は、『等価交換』
何かを得ようとすれば、それと同等の代価が必要となる。
だが、コーネロの錬金術は、その法則に乗っ取っていない。
「ねえ、鎧の人」
「え?えっと、何?マリィ」
肩に乗ったマリーゴールドを、すっかり忘れていた。
「降ろしてくれる?」
「う、うん」
上から覗き込んでくる彼女の瞳に、思わず声が上ずった。
おまけに、太ももをしっかり掴んでいる自分の手に気づき、恥ずかしさに俯く。
アルフォンスがしゃがむと、マリーゴールドは肩から足を降ろした。
「ほわっ」
「おっと!」
バランスを崩した彼女の手を、エドワードとアルフォンスが掴む。
「ありがとう、えっとーー」
無事、地面に両足が着くと、マリーゴールドは2人の名前を聞いていないことに気づいた。
「俺は、エドワード・エルリックだ。こっちは弟のアルフォンス」
「ありがとう、エドワードさん。アルフォンスさん」
「エド」
「え?」
「エドワードさんなんて、堅苦しい呼び方すんなよ」
エドワードがそう言うと、アルフォンスも鎧の中で笑った。
「そうだよ。ボクもアルって呼んで」
2人は、マリーゴールドの手を取ったまま言った。
「うん!ありがとう、エド!アル!」
マリーゴールドは、2人の指を握り返し、微笑んだ。
.
「私は、太陽神の代理人にして、汝らが父ーー」
「教主様!」
「コーネロ教主様ー!!」
コーネロを賛美する声が、広場中から上がる。
歓声に包まれ、コーネロは満足気に神殿へ入っていった。
「なる程ねーーあれが、『奇跡の業』なんだ」
興奮覚めやらぬ群集の中で、アルフォンスの冷静な声が呟いた。
「どう思う?」
胡散臭いモノを見る目で、エドワードは聞いた。
「どうもこうも、あの錬成反応は錬金術でしょ。兄さんの言った通りだね」
「だろ。しかし、あの錬成、法則がーー」
錬金術の基本は、『等価交換』
何かを得ようとすれば、それと同等の代価が必要となる。
だが、コーネロの錬金術は、その法則に乗っ取っていない。
「ねえ、鎧の人」
「え?えっと、何?マリィ」
肩に乗ったマリーゴールドを、すっかり忘れていた。
「降ろしてくれる?」
「う、うん」
上から覗き込んでくる彼女の瞳に、思わず声が上ずった。
おまけに、太ももをしっかり掴んでいる自分の手に気づき、恥ずかしさに俯く。
アルフォンスがしゃがむと、マリーゴールドは肩から足を降ろした。
「ほわっ」
「おっと!」
バランスを崩した彼女の手を、エドワードとアルフォンスが掴む。
「ありがとう、えっとーー」
無事、地面に両足が着くと、マリーゴールドは2人の名前を聞いていないことに気づいた。
「俺は、エドワード・エルリックだ。こっちは弟のアルフォンス」
「ありがとう、エドワードさん。アルフォンスさん」
「エド」
「え?」
「エドワードさんなんて、堅苦しい呼び方すんなよ」
エドワードがそう言うと、アルフォンスも鎧の中で笑った。
「そうだよ。ボクもアルって呼んで」
2人は、マリーゴールドの手を取ったまま言った。
「うん!ありがとう、エド!アル!」
マリーゴールドは、2人の指を握り返し、微笑んだ。
.
