第5章 ボードワン
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エドワードは首を振る。
「いや・・知らない・・」
「山に囲まれた、葡萄の栽培とワイン造りしかない、ちっぽけでのどかな村さ。
その山林を利用して、毎年、北方軍と大掛かりな軍事演習をやってたんだ。
で、その演習場を提供してたのが、ルイーニ・モンテフォルトーーマリィのオヤジさんさ」
「随分、気前がいいな」
演習に使われるとなれば、土地も荒れるだろう。
整地するのも手間だろうに。
「何でも、娘が生まれつき身体が弱くて、病気がちだったかららしい。
演習場を提供することで、軍にコネを作りたがっていたらしいって話だ」
「軍に・・・」
「あぁ。軍医は優秀なのが揃ってるからな。でも、2年前だったか・・・
急に、土地の提供を断ってきた。ヒューズ少佐が慌ててたのを、覚えてるな」
そこまで言うと、大して吸わずに短くなったタバコの火を、靴裏にこすりつけて消した。
「俺が知ってるのは、このくらいだ。大佐や少尉なら、もうちょっと詳しいかもな。食事に招待されてたから」
「そっか・・・」
吸い殻を、ポケットから取り出した携帯灰皿に押し込む。
「さて、行くか。ここまででいいぜ、エド」
「車まで、送ってくよ」
「バカいいなさんな。そしたら、俺がグロースターさんとこまで、送らなきゃならないだろ」
「大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないよ。お前、まだ子供なんだから」
「子供じゃないって」
ムキになるエドワードの頭を、ハボックはポンポンと掌で叩く。
「あんまり、大佐に心配かけんなよ」
「はあ?大佐が心配なんかするわけないだろ」
急に優しい声音で諭され、しかも、マスタングが自分を気付かっていると言われて、声を荒げる。
「ははは、だから子供なんだよ。じゃ、中尉をよろしくな」
「・・・・・・」
ヒラヒラと右手を振りながら歩いて行くハボックを、エドワードは憮然とした顔で見送った。
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