Lv4 レンのキミにーー
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次に繋いだのはビサイドだ。
ちょうど、海辺に練習に向かう途中のオーラカの面々が、ユウナに気づく。
「ユウナちゃん、コンサートだって?すっごいなぁ」
「応援、行きたかったッス」
「ダメなの?」
残念そうに呟くと
「赤ちゃんがもうすぐだからさ。心配で心配で」
「ルールーさんより、ワッカさんがね」
「あぁ」
「でも、これで歌も聴けるんだろう?応援するからね!」
「うん、ありがとう。みんなも練習がんばってね」
みんなが練習に向かうと、入れ違いにルールーが家から出てくる。
大きな腹を庇いながらしゃがむと、いたずらっぽく笑い
「こ~ら、ユウナ」
「え、何?」
「今度はコンサートですって?私が出掛けられないのに、そんな楽しそうなことをするなんて、ひどいんじゃない?」
「ごめんね。なんだか、じっとしていられなくて」
「何かしたくなっちゃたんだ・・変わらないわね、ユウナ。あんなに変わりたがっていたのに
」
「ーー知ってた?」
「何年一緒にいると思ってるの・・」
お見透しかーー姉のような母のような眼差しに、敵わないなぁと、ユウナは笑う。
ルールーは続ける。
「焦らなくていいのよ。こういうことって、きっと自然と変わるの。たぶん、自分で変えるより、ずっと素敵に」
「そういうものなんだ」
「私自身の経験」
その時、ワッカも家から出てくる。
「おい、ルー。あんまり出歩いちゃマズイんじゃねぇのか。大事な大事な体なんだから」
「はいはいーーーこの人だってそう。自分では全然気づいてないけど」
「あん?ユウナ、なんの話だ?」
「女の子の話」
「そうかぁ?俺は男の子だと思うぞ。毎日ルーのお腹を蹴飛ばしてるからな」
「・・・やっぱり変わってないかしら」
ワッカの勘違いに、リュックもパインも笑った。
ルールーに背中を押されてワッカが家へと入ると、寺院からベクレムが出てくる。
「こんにちは」
にこやかに挨拶するユウナに、ベクレムは一瞬、沈黙する。
「ーーあぁ、あんたか。もう聞いたかもしれんが、俺は同盟本部に戻ることになった。たるんだ連中どもに、この島をまかせるのは残念だがーー」
「ビサイドは大丈夫。ワッカさんたちがいます」
遮ると、ベクレムは不満気に鼻を鳴らす。
「フン、どうだかな。あいつよりも、弟の方がよっぽど頼りになったがね」
「チャップさんを知ってるの?」
「討伐隊の戦友さ」
「討伐隊の・・」
何だか今日は、思いも寄らない話ばかりだ。
「あいつは、いつも言ってた。『俺の兄ちゃんはスピライチだ』ってな。なのに、面(ツラ)を拝んでみれば、甘っちょろいことばかり言っている。ワッカとサシで話したいこともあったがーーその気も失せたよ」
「話すって・・何を?」
「思い出話さーーさて、おしゃべりはここまでだ。出発の準備があるんでな」
「あの、いつ出発するんですか?」
「1週間後だ」
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