Lv4 レンのキミにーー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
セルシウスは、コンサートまで雷平原に停泊することにした。
本番まであと2日と迫った朝、カウンターで食事をとっているとーー
「ユウナ、コンサートで何を歌うのか、決めたのか?」
「う・・ん、まだ」
「それより、ユウナんのコンサート、どれくらいの人が知ってるのか、確かめてみようよ」
「そうだな、賛成だ」
宣伝チームが心もとないからなーーー
口には出さなかったが、言わんとすることは伝わったようだ。3人揃ってマスターを見る。
「な~~に~~?」
視線を感じ、皿を拭きながらこちらを向く。
「あ、何でもないの。朝ごはん、美味しかったです」
「ありがとさ~~ん」
3人がいなくなると、やっとアヤが起きてきた。
カウンターでコーヒーを飲んでいると、パタパタと世話しない音が近づいて来る。
アヤはカップを持ったまま微笑む。
「おはようございます、アヤさん。ありがとうございました、あの、肩代わりーー」
「いいのよ。そのかわり、ユウナのコンサートよろしくね」
「お任せください、えぇ、この私に」
トーブリは、ぺちっと胸を叩いた。
ブリッジで、シンラはとうに作業を始めていた。
「通信スフィアの調子はどう?」
「ふふん、順調。けっこう通信入ってるし」
「見られる?」
「ふふふん」
映ったのはベベル。
「あれ?何だろう」
スフィアに気付いて近付いてきたのはパッセたち子供団だ。
「こんにちは」
「うわーっ!」
突然聞こえてきた声に、3人は尻餅を着く。
「ユウナ様!?」
「これ、通信スフィアっていうの。シンラ君が発明したんだ」
興味津々で覗き込む。
「へ~僕も、大人になったら、こういうの作る人になりたいなぁ」
「ふふん、僕、まだ子供だし」
「君がシンラ君?」
「子供なのに?」
「子供なのに・・」
「勉強すれば、誰でも作れるし」
「僕でも?」
「時間はたっぷりあるし」
「いいなぁ・・今度、作り方教えてよ」
「お安いご用。僕も、みんなと遊びたいし」
「じゃあ今度、絶対だよ!」
「絶対、約束だし」
「おい!何だ、お前たち!!」
「あ、ヤバッ」
子供同士、話は弾んだが、ふいに邪魔が入る。新エボン党の僧兵だ。3人は襟首を掴まれる。
「侵入者を捕らえたぞ!」
「何だよ、離せよ~!」
「こんな子供にまで侵入を許ーーグハッ!!」
ジタバタと暴れるパッセの踵が、僧兵に当たる。その瞬間、兵は股間を押さえて蹲った。
「子供子供って、うるさい!」
パッセは戒めを解くとタロとハナを拘束する僧兵に蹴りをくれた。
「子供団!」
「シャキーン!」
ポーズをとると、一目散に走り出す。
「逃げろーー!!」
走り去る3人を追って、僧兵の足が横切る。遠ざかっていく足音に
「ありゃりゃ」
「うまく逃げ切れるといいけど」
「大丈夫だし、きっと」
シンラは自信たっぷりに言った。
.
