Lv4 レンのキミにーー
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コンサートが決まってから、シンラは目の前のモニターで熱心に画図を引いていた。
「何してるの?」
「ステージに設置する、超大型スフィアスクリーンの設計。ユウナの姿を投影すれば、後ろの方からもよく見えるし。これを作って設置するのに3日かかるし」
「それで、コンサートを5日後にしたんだ」
「うん。設置した後、調整したいし」
「シンラ君の発明、すごいね」
「ふふん」
「よーし、会場の設営のために雷平原へ向かうぞ。しばらく任せる」
「ん?あぁ、わかった」
ダチに操縦を任せると、アニキはひと休みしようとエレベータで食堂へ向かう。
カウンターに座ると、マスターがやって来る。
「いらっしゃい~アニキさん」
「マスター、コーヒーを頼む」
「どーぞ~」
コーヒーを並々とそそいだカップを置く。いつもは騒がしいアニキが、珍しく寡黙だ。
マスターは首を傾げる。
「どーしたの~?」
「俺・・どうしたらいいんだ」
そのひと言で、アニキの悩んでいることがわかった。
後片づけをしながら暫く様子を見ていたが、押し黙ったままのアニキを見て
「好きなら、キモチを伝えるだーよ」
「これ以上、無理だ」
アニキは首を振る。
「ユウナさん、振り向いてくれなーい?」
「そっちの方が、いいかもな。俺、ユウナの背中が好きなんだ」
「綺麗な背中、してるーね」
「そうそうーーじゃなくってさ!2年前から、ユウナ、ずっと遠く、見てた。背中、俺に向けて。そういうユウナ、好きなんだ。たぶん、俺の方むいてるユウナより、大好きなんだ」
「男心は複雑だーね」
「この思い、わかるよな?寂しい同士、な?」
「一緒にするな~よ。お~い」
〝寂しい同士〟と言われ、ムッとした顔でマスターはカウンターの奥に声をかける。
するとーー
「は~い~」
「おぉっ!?」
突然現れたハイペロ族に、アニキは驚く。
「ダーリンだ~よ」
「い、いつの間に!?」
「運命の廻り合い~?」
「お互い、ひとめぼれだ~ね」
マスターは彼女の肩を引き寄せると、ぷっくりとした丸い頬っぺたを擦り寄せる。
「やめて~よ」
口では嫌がるが、嬉しそうだ。イチャつく2人に、アニキはカウンターに突っ伏した。
「きびしすぎるぜ・・」
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