Lv3 因 よすが
夢小説設定
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どのくらい、そうしていただろう。
「目を覚ませ!」
突然聞こえた叫び声が、ユウナとシューインを断ち切る。
叫んだのは、ヌージだった。ギップルも隣にいる。
すると、目の前のシューインの姿が、バラライに変わった。
バラライが離れると、2人はユウナを庇う。
「終演まで、まもなくだな」
誰ともなく言うと、バラライは空間に通路のようなものを作り、何処かへ消えた。
「アヤに渡してくれ。俺が見つけたのはこれだけだ」
「俺はこれだけ」
ヌージとギップルは、茫然としているユウナにスフィアを差し出した。
「何?」
「遺書さ」
「えっ!?」
「冗談だって。とにかく、アヤに渡してくれ」
受け取ると、2人を見上げる。
「どういう関係?」
「フクザツな、四角関係」
「は?」
「こっちは任せてくれ」
バラライを追う為、ギップルが先に通路に入ると、ヌージも後を追う。
「待って!」
「あんたたちは、地上を頼む」
3人が消えると同時に、また、闇に包まれた。
何が起きたのか、わからなくて。
疑問ばかり浮かんでは消えたんだ。でも、何より・・・
「なんか、ムカツキ。人が混乱してるところに、次から次へと、もう!ここどこ!」
どう歩いて見ても、闇から出られない。ユウナは深く息を吸った。
「あーーーーーっ!!」
思いきり叫んだが、応えるものはいない。ヘナヘナと座り込む。
「ひとりぼっちだよ・・」
そう呟いた時
ピイィィィィーーーー
指笛が聞こえた。
「!?ーーーどこ!?」
慌てて立ち上がり、辺りを見渡す。するとーー
「ユウナ!」
「アヤさん!」
「指笛が聞こえて・・・音の方に来たら、あなたがーー」
「アヤさんにも、聞こえたんですね」
アヤが頷くと、また指笛が鳴った。
闇に中に仄かな光。そして、シルエットが浮かぶ。
「あれはーー」
シルエットを見た2人の頭に、同時に浮かんだ名前。しかし、その名を呼ぶ間もなく、シルエットは何処かへ歩き出す。急いで後を追う。
「待って!」
夢中で追っているうちに、いつの間にか闇が晴れていた。
「ここはーー」
気付くと、ベベル寺院のヴェグナガンが居た場所に立っていた。
「繋がってる・・のね」
「はいーー」
「繋げたのはーー」
「ヴェグナガンーーと、シューイン・・・」
「シューイン?」
「ユウナ、応答せよ!ユウナ、応答せよ!」
通信機から聞こえたアニキの声が教えてくれた。今の出来事が夢ではないことを。
「ユウナ、戻りました。アヤさんも一緒です」
「ユウナ!アヤ!」
リュックとパインの、驚きと安堵の声が響いた。
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