Lv3 因 よすが
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気が付くと、白い空間に居た。 ふわり ふわり と
それでも、下に向かっている感覚はある。
「真っ白・・・」
ボンヤリと身を委ねていると、不意に、声が響いた。
『聞こえる?』
「うん」
自然に返事をした。それから、ゆっくり身体を反転させる。
『あぁ、聞こえるんだね』
「どこに・・いるの?」
『ここだよ』
急に、辺りが暗転した。
闇が晴れると、ユウナは一面に咲く花の上に横たわっていた。
状況が飲み込めないまま立ち上がると、ユウナの周りを幻光虫が螺旋を描いて漂っている。
異界によく似た場所だ。
いつの間に着替えたのか、『歌姫』のドレスを身にまとっていた。
その歌姫のドレスが光だし、幾つもの幻光虫が溢れ出す。
「な、なに・・?」
辺りを覆っている霧の中から、人影が現れた。
人影は、真っ直ぐにこちらに歩いてくる。
「やっと、会えたね」
「本当に・・キミなの?」
驚きながらも、訊ねる。目の前の君の、口元が綻ぶ。
「俺だよ、シューインさ」
「シュー・・イン?」
「ずっと待っていたよ、レン」
幾度も呼ばれた名。キミに呼んで欲しいのは、その名じゃないのに。
ユウナはくるりと後ろを向いた。
「レンじゃないっス」
「ねえ、レン。ふたり一緒に消えたのに、俺だけが目覚めてしまった。ひとりで君を探してたんだ」
シューインは、ユウナに構わずに続けた。
「さ迷ううちに、気づいたよ。スピラは、まるで変わっていない。相変わらず、つまらないことで争って死んでいる。
あともう千年経ったって、進歩しないで醜いままさ。だから、決めたよ。キレイにするって。
このろくでもないスピラも、君を守れなかった俺もーー
ヴェグナガンで、跡形もなく消してやる。もう一度、ふたりで消えよう。力を貸してよ、レン」
後ろから、ユウナの肩を抱く。彼から紡がれた言葉に、嫌悪感しか抱けなかった。
サイアクーーー
「あっ!」
黙っていると、強引に抱きすくめられる。
厚い胸板と力強い腕に動けないでいると、何かがユウナの心に触れた。
入ってくる・・・ねぇーー誰の気持ち?
ーーーレン?
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