Lv3 因 よすが
夢小説設定
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「くっくっくっーー」
本当に、腹の底から楽しげに、ヌージは笑った。それが、バラライの神経を逆撫でする。
「答えろ!!」
「俺がやらせたんだよ。こいつが隙だらけだからさ」
自分で自分を指差す。
「ヌージ・・?」
「違う、ヌージじゃない!」
アヤがはっきり否定すると、それを肯定するかのごとく、ヌージの身体から幻光虫が立ち上がる。
「あぁ・・今のあんたも、いい勝負だな」
「なっーー!?うわぁあーー!!」
無数の幻光虫は、バラライの身体に吸い込まれていく。その行動は、意思在る者のように見える。
驚くバラライと、なすすべもなく立ち尽くすアヤたち。
全ての幻光虫がバラライの身体に消えると、ヌージが膝をついた。
「ヌージ!」
ギップルは、わけがわからないままヌージの身体を支える。
それを見下ろすバラライの顔が歪む。
「憎しみか絶望で一杯の心が、いちばん乗っ取りやすいんだ。2年前のあんたもそうだったよ。死にたがってたなぁ、ヌージ」
ヌージから聞こえた声が、バラライから聞こえる。
「イヤな声」
アヤは眉を潜める。
「叶えてやるよ」
「待てって!」
ギップルが叫ぶと、堪らずにパインは飛び出す。
「やめろ!」
「ちょっと、後ろ後ろ!」
リュックの慌てた声に振り返ると、後ろからモルボルが触手をくねらせて迫ってくる。
「ユウナ!」
「わりぃ、アヤ!後、頼む!」
「えっ!?ギップル!!」
一瞬、ギップルたちを追おうとしたが、目の前に迫るモルボルに阻まれた。
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