Lv1 空を駆ける船
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「そういえば、ユウナ。あのあと、何してたの?」
アヤがコーヒーカップを口に運びながら訊ねる。
ーー事件のキッカケは、リザルトプレート。飛空挺に侵入してリザルトプレートを盗んだ泥棒が残した、一通の招待状。
スフィアとリザルトプレートの保管室で、盗まれたプレートの場所に置かれた封筒。
「何それ?」
「アヤ宛だし」
シンラはアヤに差し出す。受け取ったアヤは裏返して差出人を確認するが、名はない。
しかし、封筒裏に封蝋代わりのピンクのハートが印してある。
それを暫く見つめた後、徐に封を切った。
入っていたのは、手紙ではなくチケットだ。
「コンサートの招待状・・・?って、ユウナの!?」
「えっ!?」
「ユウナん、コンサートやるの?」
「し、知らないよ!」
ユウナは両手を振って否定するが、チケットには、はっきりとユウナの名が書かれている。
「アヤ、いつ?」
「明日。ルカスタジアムよ」
「ユウナ様のコンサートだってよ!チケット、まだ残ってるかな!?」
「早く行こうぜー!」
広場を走っていく若者を見送りながら、リュックは嬉しそうに頷く。
「ユウナんのニセモノ、大人気だねえ」
「こっちが本物って言っても、誰も信じないだろうな」
「あの格好じゃあね」
3人が振り返ると、ポテポテとモーグリの着ぐるみが歩いて来る。
やっと3人に追い付くと、大きな頭が項垂れた。
「好きで着てないって・・・暑い・・・」
くぐもったユウナ声が返ってくる。着ぐるみの蒸し暑さでよろけて、頭が取れそうになるのを慌てて支えた。
「ユウナがへばる前に、終わらせるか」
「チョイチョイって片付けるから、そこら辺で遊んでてよ」
ユウナを残して、3人はスタジアムに向かう。
ーー私のニセモノが開いたコンサートに潜入して、リザルトプレートを取り返すって作戦。私が行ったらすぐにバレるから、潜入するのは、リュックとパインだけ。その間、私は正体を隠して待機ってことになったんだ。で、渡されたのがこれ・・・
モーグリは、ため息をついた。
ーー文句は言ったんだけど、アニキさんのリーダー命令なんだよね
スタジアムのエントランスにつくと、関係者用の入り口に近付く。
「うわっ、警備が厳しいね」
「人も多いし、これじゃあ忍び込めないな」
「リュック、パイン、まかせて」
招待状を取り出すと、唇に当てる。
「せっかくの招待だしーーね」
軽くウインクをして、人混みの中に入っていく。すると、すぐにざわめきが起こる。
伝説のガードの名は、2年経っても健在だ。
アヤは警備員に近づくと、にっこり笑った。
「ねえ、案内してくださらない?」
招待状を差し出すと、警備員は直立不動する。
「は、はい!!こちらへどうぞ!!」
人々の視線がアヤを追う。
「さっすが、アヤ」
「ナギ節をもたらした召喚士を2度もガードした、伝説のガードだからな。行こう、リュックーー」
人々の間をすり抜け、スタジアムに浸入した。
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