Lv3 因 よすが
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アヤがウォタガで火を消し止めている間、リュックが辺りを彷徨く魔物を退治した。
「ふぅ・・」
久しぶりに魔法を連発して、額に浮かんだ汗をぬぐっていると、リュックが戻ってくる。
「 アヤ~~こっちは片づいたよ~~」
えへへと アヤの腕に、自分のそれを巻き付ける。
「何だか楽しそうね、リュック」
「だってぇ、嬉いんだもん。 アヤに頼りにされるのがさ」
ネコのように甘えてくるリュックに、母親のような気持ちが沸き上がる。彼女の頭を撫でながら
「さ、急ぐわよ」
まだ煙りはあがっているが、火は粗方消し去った。森からの避難も終わったようだ。
寺院へ向かうと、既にユウナとパインは着いていた。
「あ、いたいた。ユウナん!パイン!」
「おまたせ」
「火はあらかた消えたぞ」
「今、寺院の中へ入れるように、ダチさんが交渉中だよ」
「もちろん、党だの同盟だのと言っている場合ではありませんーーーところで、もう少し安くなりませんか?」
「しょうがねぇなぁ」
多少の値引きはあったが、無事に交渉は成立した。
中へ入ると、ユウナたちは目を見張る。何故なら、広間いっぱいに、機兵が並んでいたからだ。
マキナには慣れている筈のリュックも、驚きの声を上げる。
「うわっ、こんなにたくさん?!」
「党本部から、万が一の時のために借りていた機兵です。まさか、寺院の中で兵器を使うことになろうとは。こいつらで、防ぎきれるとよいのですがーー」
「万が一って・・青年同盟とのゴタゴタで、使うつもりだったの?」
僧は、バツが悪そうに目をそらす。
「祈り子の間へ突入するたびに、犠牲者が出てーーここで守りを固めるのが精一杯です」
「ユウナ、行こう」
アヤはユウナの肩に手を置くと、先を促した。
すると、控えの間で倒れているバルテロを見つける。
2人がかりで身体を起こすと、バルテロは呻き声を漏らして目を開ける。
「大丈夫?」
「なんとか」
「魔物は?」
「なんとか。でも、奥から出てくるんだ。次から次へとーーくそっ、魔物が島中に広がったら、ドナが!!」
「任せて」
「すまない」
「ドナ、会いたがってたみたいだよ。素直じゃなかったけど」
「俺も、ドナに会いたい。信じる道は違っても、ドナを思う気持ちは変わらない。召喚士の時代は終わっても、俺は生涯、ドナのガード。ドナを守ることが、俺の生きる道」
「言ってて恥ずかしくないか?」
パインが露骨にイヤな顔で言うと、ユウナは困った顔で笑う。しかし、アヤはうっとりした目で呟いた。
「素敵・・・」
「へっ?」
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