Lv3 因 よすが
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ガリクを追って、ガガゼト山を登る。
2年前に比べ、随分と雪道が整備されていて登りやすかった。
山頂近くの開けた場所に、ガリクたちは居た。
皮肉にも、そこはロンゾを惨殺したシーモアと戦った場所だった。
ユウナたちの姿を見つけたガリクは、声高に言う。
「ロンゾの若衆は、ずっと戦を待ち望んでいたのだ。ロンゾの怒りは、もう止まらない。グアドとの戦に出陣する」
「行くなと言ったら、どうします?」
「ガリクは聞かない。耳を塞いでいく」
「なら、無理にでも」
銃を構える。
「バカな!なぜグアドを庇う!ロンゾが立ち上がらなかったら、誰がグアドを裁くのだ」
「庇うとか、裁くとか、そういうのは関係なくてーー私はただ、キマリが悲しむ顔を見たくないだけ。それに、ロンゾやグアドの人たちが悲しむ顔も」
「そんな理屈で戦っても、ガリクを止めることは出来ない」
「もし、止められたら、復讐はやめてもらえますか?」
「いいだろう。御山に誓おう!」
「こうなる予感はしてたんだよね」
「ま、手っ取り早くはあるかな」
「ちょっと待って」
ユウナとガリクの間にアヤが割って入る。
「ガリク、もう御山にグアドへの復讐は報告したの?」
「ーーあぁ」
「なら、戦う前に、御山の声を私たちにも聞かせて。戦うのは、それからでもいいでしょう?」
「ロンゾ族にしか聞こえないんだろ?山の声ってさ」
「ガリク、教えて。御山は、なんて言っているの?」
「・・・・・」
「ガリク、我らにも教えてくれ」
ロンゾ族からも要望され、何故か躊躇ったあと、ガリクは口を開く。
「ガリクに、御山の声は聞こえなかった」
どよめきが起こった。
それはそうだろう。誰しも、御山は復讐に賛同してくれると思っていたのだから。
どよめきは躊躇いになり、御山に背く不安になった。
誰からともなく、復讐はやめようと声が上がる。その声に、ガリクは
「ーー御山は知っていたのだ。ガリクが間違っていると。御山は復讐を望んでいない。ユウナが止めに来てくれなければ、怒りに任せて御山に背くところだった。感謝する、ユウナ、アヤ」
ユウナたちは、ホッと胸を撫で下ろす。
「これで、一件落着ーーかな」
「まぁ、後はキマリ長老に任せるしかないな」
「そうね」
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