Lv1 空を駆ける船
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興奮冷めやらぬ観客たちを押し退け、リュックとパインはスタジアムの外へ出た。
ポートへ向かって逃げるユウナを見つけ、2人も走る。
「どこだ、こら~!!」
3番ポートの入り口付近で叫ぶと、背後から声がした。
「こっちだよ、娘さんーー」
「ダハハハハ!作戦終了!」
やたらと背の高い痩せた狐顔の男と、ずんぐりむっくりとした狸顔の男が現れた。
「俺はサノー。こっちはウノーだ。覚えておけ」
狐顔のサノーは銃を、狸顔のウノーは肉弾戦が得意のようで、拳をギュッと握る。
リュックとパインが武器を手に応戦しようと構えると、男たちの足元に弾丸が撃ち込まれる。
ダダダダダーーーッ!!!
「ーーーー!!」
驚いて振り向くと、2丁拳銃を構えたユウナが立っていた。ユウナはウノー目掛けて走ると、彼の頭を踏み台に、大きくジャンプする。空中で身体をひねり、反転する勢いで続けざまに銃を撃つ。
「偽者、どこ!?」
「くそぅ~」
「しつこいねぇ~」
後ずさるウノーとサノーを庇うように、コンサートで歌っていたユウナが現れた。
「見分けがつかないな」
「うん」
パインが言うと、リュックは頷いた。
二人のユウナが睨み会う。
「返して」
ユウナを睨み付けたまま、もうひとりのユウナは手を差し出す。
「リザルトプレート、返しなさいよ!!」
リュックもユウナの隣で加勢する。
「しつこい上に、ケチンボだねえ」
ユウナは、やれやれと肩を竦める。
「返しなさい」
「ハイハイ、返すよ」
ユウナは盗んだスフィアと板のようなものを放り投げる。
「ちょっーー!!」
両腕を伸ばして、ユウナはキャッチした。
「もう一度、奪い取るだけさ!!」
・
力を失ったユウナは、彼女本来の姿に戻る。
金色の髪に、美しい顔、赤い口紅。大胆に開いたピンク色の服の胸元は、臍まで見える。
投げ渡したリザルトプレートを、今いち度盗まんと身構えたその時ーーー
「そこまでよ、ルブラン」
「ーーーアヤ!!」
「招待状、ありがとう。楽しかったわ」
左手でハートの封蝋が施された封筒を唇にあて、アヤは右手で銃を構える。それを見たルブランは、歯がみする。
「今度会ったら、泣かせてやる!!」
「お嬢~!!」
「逃げるなーー!!!」
一目散に逃げていく3人にリュックは拳を振り上げると、パインが肩をつつく。
「リュックーー」
「ん?」
見ると、キャッチしたスフィアと『リザルトプレート』の力で先程のコンサートでの衣装を身に纏ったユウナが軽やかに踊っている。
「あれ?あれ?」
踊っているユウナを見つめ、アヤは呟く。
「あれが、リザルトプレートの力ーーー」
ーーー身体が勝手に踊り出して・・・怖かった。何がおこっているのか、わからなくて。でも、踊っているうちに、いつのまにかーーー
踊っているユウナの後ろに、飛空挺が1機現れる。赤い、空を翔る飛空挺、セルシウスだ。
「どうする?このまま踊らせておく?」
「しょうがない、無理矢理連れて行きますか」
「賛成」
3人は、笑いながらユウナに近寄った。
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