Lv2 永遠のナギ節
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寺院の中は、ひどく不安に満ちていた。
僧たちは落ち着きなく動き回りか、そこここで額を寄せ合い、ヒソヒソと喋っている。
ユウナたちに対して、敵意をむき出しにする者もいたが、友好的な者も多かった。
その者たちによると、昨晩、寺院が大きく揺れたらしい。
不安にかられた僧たちは議長の指示を求めた。しかし、彼の姿はどこにもない。
「ねぇ、寺院のどこで撮影されたの?」
「祈り子ってヤツの部屋の真下さ。アンタ、知ってるよね?案内しなよ」
ユウナの案内で、祈り子の間へ向かった。
祈り子の間の大きな石盤は、シンを倒した時に封じ込められた魂が開放され、粉々に砕けていた。
その石盤があった床には、ポッカリと穴が空いている。
直径4メートル程の、その穴を覗き込む。
「まだ、地下があるんだ・・」
確かに、ベベル寺院は、スピラの中でいちばん大きな寺院だ。ジョゼやビサイトとは比べ物にならない。
しかし、スフィアに映っていたヴェグナガンの大きさを考えると、地下にこれほどの建造物が隠されているとは思わなかった。
呼吸をするように、地下から風が吹き上げてくる。
オレンジ色の光が漏れているところを見ると、やはり、ひとの手が造り出したのだろう。
一行は、穴を降りた。
そこはまるで、地下都市のように、明かりの灯った建物が聳え立っている。
しかし明かりは無機質で、人の気配や温もりは皆無だ。
だがここは、秘密の入り口にしかすぎない。
「な、なにアレッ!?」
リュックの声が響く。
「ここまで大袈裟な秘密だと、かえって笑えるな」
パインはそう言いながらも、語尾が微かに震える。
「ヌージのダンナのいった通りだね。見るからにすごい秘密が眠ってそうじゃないか」
「これだけのものを隠していたとは・・・尊敬の念すら覚えるよ」
「俺たち、とんでもない所に入っちまったのか?」
お気楽なルブランをよそに、ウノーとサノーは、率直に恐れを口にした。
確かに、祈り子の間の地下なら見つからない。
ある意味、祈り子はこの秘密を守る番人だったのだろうか。
「出口を見張ってて」
「指図しようってのかい?」
「お嬢ーー」
ルブランはユウナを睨む。が、サノーがルブランに何やら囁く。
「今回だけは時別だ。任せておきな」
大方、面倒なことはコイツらにとか言ったのだろう、素直に従う。
「行くわよ」
ルブラン一味を残し、先へ進む。
いちばん大きな、中央が吹き抜けになっている建物に近付くと、アヤは3人を見渡す。
「どうして、この場所を知っているかーーまだ、言えない。だけど、私を信じてくれる?」
「アヤさんーー信じます」
「信じるよ、アヤ」
「あぁ」
「ありがとう。こっちよ」
螺旋状に突き出す金属の板を降りると、今度は横へと通路は続いている。
無言で歩いていると、また、大きなフロアーへ出た。
そして、そこにも巨大なマキナーー
「アヤさん、何をするマキナなんですか?」
「私にも、わからない。たぶん、誰にもわからないと思う」
その時、マキナを眺めるリュックが叫ぶ。
「あー!!ユウナん!アイツが映ってたスフィアって、ここで撮ったんじゃない!?」
そうだ、ボヤけてはいたが、確かにこのマキナが映っていた。
繋がっている 何もかもが繋がっている そんな気がするんだ
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