【アンダーベベル】


セルシウスに戻ると、ユウナたちは早速着替え、アニキたちに披露する。

「どう？」

「完璧だ！！」

「んじゃ、アイツらがルブランのアジトに戻る前に」

「潜入だな」

グアドサラムに到着すると、真っ直ぐにルブラン一味のアジトへ向かう。

「上手くいくかな？」

「バレたらその時」

「アヤを生け贄に～」

「え～」

「アヤさん、パイン、練習通りにね」

「う、うん」

ふたりはひきつった顔で頷く。
ユウナたちは、扉の両隣に立っている見張りの男性戦闘員の前に並ぶと

「「お疲れ様でぇ～す♪」」

「お、おう」

4人揃って語尾を上げ挨拶をすると、怪しまれることなく屋敷に潜入する。

「作戦成功♪」

「あれアヤさん、どうしたんですか？」

年甲斐もない口調に、アヤが落ち込んでいると、パインが肩を叩いて慰めた。
きっと、パインも同じ気持ちなのだろう。

「まだこれからだ。スフィアを探そう」

「うん、ありがとう・・」

「ねぇ、見て」

「あーー」

2階の部屋からヌージとルブランが出てきた。4人は慌てて壁際に並ぶ。
杖をつくヌージとルブランは、ゆっくりと階段を降りてくる。

「ありがとう、ルブラン」

「いいんだよ、おまいさん」

「これで、ヴェグナガンの在処がわかったわけだ。スピラは暫く荒れるぞ。気を付けてな」

「あいよ、おまいさん」

ヌージが屋敷を出ていった後も、ずっと見送るルブランは切ない顔で呟く。

「今度会えるのはいつだろうねぇ。会えない時間の長さが重いったらないよ」



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