Lv2 永遠のナギ節
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ガガゼト山に入ると、ユウナたちはキマリを訪ねてポーションを手渡す。
「ユウナ、すまない」
「そんな、大袈裟だよ」
そうではないと、首を降る。
「ユウナのために、スフィアを探した。だが、見つからなかった。キマリは情けない」
「大丈夫だよ、キマリ。手伝ってくれるのは嬉しいけど、私の問題は、私が解決しなきゃ」
「キマリは山中を探し歩いた。まだ探していない場所は、ひとつ。御山の奥にそびえる祈り子の断崖ーーロンゾは誰も近寄らない、神聖な土地」
「うん」
「召喚士は御山を登らない。だが、スフィアハンターが来る。神聖な場所が汚されないか、キマリは心配だ」
「そのスフィアハンターのことで、キマリに頼みがあるの」
3人は代わる代わる事情を説明した。
「というわけで~そいつら懲らしめて、もう2度とここへ来ないようにするからさ」
「わかった、協力しよう。ユウナたちなら、キマリは何も心配しない」
「やったあ」
ひとしきり話が終わると、遠巻きに自分たちを見ている若いロンゾに視線を送る。
若者たちの中心にはガリクがいた。それに気づいたキマリは悲しい顔をする。
「ロンゾの若者は、グアドへの復讐を諦めない。キマリは戦を防ぎたい。しかし、知恵がたりない」
「自分で考えなきゃ」
「キマリもそう思っている。長老が誰かを頼ったら、その者は長老に相応しくない」
「そこまで思い詰めなくても、大丈夫だよ」
「ユウナ、すまない。キマリの肩は、少し軽くなった」
キマリと別れ、一度セルシウスに戻ると、アヤからの連絡を待った。
暫くすると、ルブラン一味がガガゼト山を登り始めたと一報が入り、山頂付近までセルシウスで
先回りする。
「アヤが言っていたのはこの先かーーー」
予め説明されていた場所に着いた。ガガゼト山の、洞窟に入る前の登山路の崖の向こうに目的地があるらしい。崖を見て、リュックは悲鳴をあげる。
「もしかして、これ登るの~~!?」
「ロンゾが近寄らないわけだ」
「あっ!ルブラン一味」
慌てて隠れると、ルブランの手下たちは、ユウナたちに気づかずにヒョイヒョイと崖を登っていく。姿が見えなくなると
「猿か、アイツら」
パインの呟きに2人は吹き出す。
「ユウナ」
「アヤさん!」
「しっ、私たちも行くわよ」
アヤも合流し、目的地へ向かう。道々、ロンゾ族の話になり、ガリクが聞こえよがしに言っていたことを伝える。
「若きロンゾは力を蓄え、憎っくきグアドを討ち滅ぼす。殺められた我が一族の、仇を取ると御山に誓った!鍛え抜かれたロンゾの技で、最後のひとりまで戦う」
アヤは、消沈していたトワメルの姿を思い返す。
「キマリの説得に、応じてくれればいいんだけどね・・・」
「はい・・・」
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