Lv1 空を駆ける船
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「ユウナ、見て」
歩きながら、アヤは街道脇の丘になっている場所に視線を送った。
「えっ?」
ユウナが顔を向けると、サッと人影が引っ込む。
「あれがーーですか?」
「うん。ホバーで移動してれば襲われることはないんだけど・・ジョゼ寺院から幻光河までは、曲がりくねった道だから歩くしかないのよ。だから、この街道に盗賊が集中しちゃうの」
こちらの様子を伺っているのはわかったが、手荷物もないせいか襲われることはなかった。
それでも用心しながら歩いていると、前方から間の抜けた声が聞こえてきた。
「誰か~誰か~おたすけて~」
「ひぇ~盗賊、襲われる~?」
「あ、いたいた」
荷車に大きな箱を幾つも載せ、立ち往生している。
「さっきから困ってるのに、だ~れも助けてくれな~い」
ぼやいているところへ、アヤが声を掛ける。
「あなたたち、トーブリの部下?」
「そうだ~ね~親方、ともだち~?」
「そゆこと。あたしたちカモメ団が、トーブリの所まで護衛したげる」
「ありがとさ~ん」
荷車の前をリュックとパインが。後ろをユウナとアヤが挟むように歩いた。
「アヤさん、部下の人たちとは知り合いじゃないんですか?」
「トーブリの部下って、全員ハイペロ族なのよ。だから、誰が誰やら・・・」
「確かに。あの中にマスターが居たら、見分けつかないもん」
トーブリの心配は的中し、道中、2度ほど襲われたが、呆気なくカモメ団に倒され、無事に幻光河に辿り着いた。
「ういうい、戻ったか!」
「このひとたちの、おかげさ~ん」
「ういうい、皆さん、どうも助かりました。これで、イベント成功まで、あと一歩です。では、お約束の物をーー」
トーブリは、先程のスフィアをアヤに差し出す。
「もうけもうけ」
「みんな、ど~もありが~と。何かあったら、おかえしするよ」
「どういたしまして」
「スフィアハンターカモメ団、ごひいきにね~」
「さ~て、忙しくなりますよ、これから。期待しててください。アヤさん、イベントに招待しますんで、来て下さい。えぇ、是非」
早口に言うと、パタパタと荷車へ歩いて行く。
「じゃあ、私たちもキーリカへ急ぎましょう」
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