Lv1 空を駆ける船
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シパーフの乗り場近くに、セルシウスは着水した。この辺りなら、川幅も深さも充分あるので、セルシウスでも余裕だ。
幻光虫が漂う川縁には、見物人がたくさんいる。
その見物人を目当てに店も出来、幻光河を渡るシパーフも繁盛していた。
マキナの船で渡れば短時間で向こう岸へ行けるのだが、巨大なシパーフは子供たちに大人気で、こちらを利用する人の方が多かった。
スピラの自然は、何も変わっていないと思うけどーー
そこにいる人たちの表情は、変わったような気がするんだ
自然を楽しむ余裕が出来たーーっていうのかな
「なんだか、いいね」
「ん?」
「ひとがたくさんいて、平和って感じがする」
「そうだね・・みんな、スピラをもっと知るために、あちこち旅をしてるんだよ」
「ユウナのおかげだ」
「そんなことないっスよ」
「もっと得意になっていいのに」
「うふふ」
どこまでも謙虚なユウナに、リュックは歯痒さを感じていた。その時、幻光河に似つかわしくないパタパタと甲高い声と足音が高速で近付いて来る。
「久しぶり、トーブリ」
「アヤさ~~~ん!!」
「紹介するわ、ぺルぺル族のトーブリよ」
「私、トーブリです。ここで、イベントを開催するんです。いわゆるイベントプロモーターってヤツです」
「幻光河で?」
「ういうい!つまりはお祭り騒ぎ。大勢で集まって、ドンチャンとね」
「お~楽しそう」
「で、SOSを出した理由は?」
「実はですね、私の部下が戻って来ないんですよ。えぇ、ルカから。物を取りに行ったんですが、それ、大事な品でしてね。イベントで使うんで」
「様子を見て来いってこと?」
「ういうい」
「どうして、私に?」
「それは、アヤさんがスフィアハンターだからです」
スフィアを見せる。
「あっ!」
「ういうい。見つけたんです、偶然。これ、あげますよ。無事にすんだらね。部下は今頃、ジョゼ寺院辺りですかねぇ。あぁ、部下はハイペロ族です。よろしくお願いしますよ」
トーブリに頼まれて、ユウナたちは幻光河からジョゼ街道に向かって歩き出す。
「アヤさん、変わった知り合いがいるんですね」
「でも、面白そうなヤツじゃん」
「胡散臭そうなの間違いじゃないのか?」
「アハハーーでも、約束は守るから。連れていけば、あのスフィア貰えるわよ」
「そうそう。お礼がスフィアだから、私たちを呼んだって言ってたけど・・なんでわざわざ?」
「あ~この辺り、最近、賊が出るのよ」
「此処だけじゃないけど・・寺院の街道警備がなくなったから、この辺は特に治安が悪くなってるわ。
幻光河見物に来る人たちを狙ってね。青年同盟やマキナ派は、こういうことに興味ないみたいだし。
新エボン党は、規模が縮小されてしまって、人もお金も足りないしね」
「そうなんですか・・・」
「確かに、寺院は人々を欺いていたけどーーー彼らが治安を保っていたのも事実なのよね」
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