Lv1 空を駆ける船
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【アンコール?】
あの時ーーここにいた8人の大切な思い出。他の誰にも話してないんだ。そっと胸にしまっておきたい。
ここは、そんな場所・・・
な・ん・だ・け・どーーー!!!
「観光地か?ここはーー」
あふれかえる大勢の観光客に、皮肉をこめてパインは呟く。
「ユウナ、顔が怖いわよ」
「だってアヤさんーーームカツキ」
「うん」
アヤは、少し哀しげに頷く。
「半年くらい前かな。ザナルカンドを巡るツアーが始まったのよ。小型の飛空挺でお客をここに運んで。
それが当たって観光客が増えてね。寺院への信仰が薄れてきたせいか、ここも、神聖な場所じゃなくなってきているみたいね」
「そんな・・」
「ユウナ、彼、覚えてる?」
アヤが手を振ると、男がひとりこちらに歩いてくる。ユウナの前に立つと、懐かしそうに笑みを浮かべる。
「ユウナ君、随分雰囲気が変わったから、わからなかったよ。僕のことは・・・」
忘れるわけない。ザナルカンドを目指した召喚士ーーー
「お久しぶりです、イサールさん」
「おぼえていてくれて、光栄だな。アヤさんもお久しぶりです」
「元気そうね」
「はい、おかげさまで。あの時、アーロンさんに救って貰った命です。粗末にはしません」
「そうそう、マローダさんにも会ったんですよ」
「そう・・元気にしていましたか?」
かつて、自分のためにガードとして共に旅をしていた弟の名前を聞くと、イサールは淋し気に笑った。
「はいーーイサールさん、ここで何を?」
「あぁ、シドさんの仕事を手伝っているんだ」
「アヤ、聞いてないよ」
「私も最近知ったのよ」
「かつての聖地、ここザナルカンドへお客さんを案内しているんだよ。たくさんの人が見に来る。スフィアハンターもね」
アヤを意味ありげに見る。
「あのオヤジ、な~にを考えてるんだか」
不信感を隠さないリュックと、まだ険しい顔のユウナに
「納得がいかないーーーという顔だね。でも、ここはスピラの歴史上、大きな意味を持つ場所なんだ」
「わかってます。でも・・そこには、他の誰にも立って欲しくないんです」
だって、その場所はーー
長い旅路の果ての、希望と絶望が重なりあっていた、彼の地ーーー
幻光虫がたゆたう死の都。
それを目の当たりにして、現世への想いを断ち切るように
これから起こる悲しみに、膝が折れて前へ進むことが出来なくなってしまないように
ーーーー最後かも知れないだろ?だから、全部話しておきたいんだ
「ユウナ君?」
黙り込んでしまったユウナに、イサールは困惑する。
「いいんです、何でもありません」
「なら、いいんだが・・あぁ、仕事の時間だ。ではユウナ君、皆さん、失礼」
手を上げると、団体客に向かって歩いていった。
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あの時ーーここにいた8人の大切な思い出。他の誰にも話してないんだ。そっと胸にしまっておきたい。
ここは、そんな場所・・・
な・ん・だ・け・どーーー!!!
「観光地か?ここはーー」
あふれかえる大勢の観光客に、皮肉をこめてパインは呟く。
「ユウナ、顔が怖いわよ」
「だってアヤさんーーームカツキ」
「うん」
アヤは、少し哀しげに頷く。
「半年くらい前かな。ザナルカンドを巡るツアーが始まったのよ。小型の飛空挺でお客をここに運んで。
それが当たって観光客が増えてね。寺院への信仰が薄れてきたせいか、ここも、神聖な場所じゃなくなってきているみたいね」
「そんな・・」
「ユウナ、彼、覚えてる?」
アヤが手を振ると、男がひとりこちらに歩いてくる。ユウナの前に立つと、懐かしそうに笑みを浮かべる。
「ユウナ君、随分雰囲気が変わったから、わからなかったよ。僕のことは・・・」
忘れるわけない。ザナルカンドを目指した召喚士ーーー
「お久しぶりです、イサールさん」
「おぼえていてくれて、光栄だな。アヤさんもお久しぶりです」
「元気そうね」
「はい、おかげさまで。あの時、アーロンさんに救って貰った命です。粗末にはしません」
「そうそう、マローダさんにも会ったんですよ」
「そう・・元気にしていましたか?」
かつて、自分のためにガードとして共に旅をしていた弟の名前を聞くと、イサールは淋し気に笑った。
「はいーーイサールさん、ここで何を?」
「あぁ、シドさんの仕事を手伝っているんだ」
「アヤ、聞いてないよ」
「私も最近知ったのよ」
「かつての聖地、ここザナルカンドへお客さんを案内しているんだよ。たくさんの人が見に来る。スフィアハンターもね」
アヤを意味ありげに見る。
「あのオヤジ、な~にを考えてるんだか」
不信感を隠さないリュックと、まだ険しい顔のユウナに
「納得がいかないーーーという顔だね。でも、ここはスピラの歴史上、大きな意味を持つ場所なんだ」
「わかってます。でも・・そこには、他の誰にも立って欲しくないんです」
だって、その場所はーー
長い旅路の果ての、希望と絶望が重なりあっていた、彼の地ーーー
幻光虫がたゆたう死の都。
それを目の当たりにして、現世への想いを断ち切るように
これから起こる悲しみに、膝が折れて前へ進むことが出来なくなってしまないように
ーーーー最後かも知れないだろ?だから、全部話しておきたいんだ
「ユウナ君?」
黙り込んでしまったユウナに、イサールは困惑する。
「いいんです、何でもありません」
「なら、いいんだが・・あぁ、仕事の時間だ。ではユウナ君、皆さん、失礼」
手を上げると、団体客に向かって歩いていった。
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