Lv1 空を駆ける船
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それぞれの護るもの 1
ナギ平原の、ガガゼト山に近い場所でセルシウスを降りると、ユウナたちは徒歩で村の入口へ向かった。
うっすらと雪の積もる登山道を上ると、そこはガガゼト山の入口。ロンゾ族の村だ。
雪道の先の人影に、ユウナは走り出す。
「キマリ!!」
ロンゾ族は、かわらずこのガガゼト山に住んでいるよ。
そして、今ではキマリが長老になって、一族をまとめているんだって。
でも、山は随分と静かになったみたい。この山を登ろうとする召喚士は、もういないからかな。
ユウナの姿に気づくと、キマリの眼差しが和らいだ。
「ユウナ、元気そうだ。キマリは嬉しい」
パインを紹介すると、新しい仲間に頷いて見せた。
「キマリは元気?長老様って、どんな気分?」
背伸びをしながら、リュックは訊ねる。
「長老は難しい。キマリは悩んでいる」
「キマリが来てくれって連絡くれたのは、そのこと?」
腕を後ろに組み、ユウナは首を傾げる。そうしていると、ビサイドで共に暮らしていた頃のあどけなさがかいまみえた。
懐かしさに浸りかけたが、すぐに現実に戻る。
「いいや、違う。実は、リアンとエイドが御山を下りてしまったのだ」
「リアンとエイド?」
「リアンとエイドは、ロンゾの未来を担う子供たちだ。キマリの折れたツノを、元に戻す方法を探すと言っていたのだがーー」
本当に探しに行くとは思わなかったのだろう。困惑顔のキマリの後ろから、太く、強い声が聞こえた。
「キマリが長老らしく振る舞えば、こんなことにはならなかった」
現れたのは、キマリより頭ひとつ以上に大きなロンゾだ。大きいのは背だけではない。躰もとても大きく、キマリが子どものように見える。
「誰?」
「ガリク・ロンゾ。大召喚士ユウナ、お目にかかれて光栄だ」
言葉は丁寧だが、声音には威圧があった。決して友好的ではないガリクに、ユウナは笑顔を向ける。
「はじめまして」
「ユウナはスピラを救った。だが、ロンゾはまだ救われない」
言うだけ言って立ち去るガリクに呆気にとられていると、軽いため息と共にキマリは言う。
「リアンとエイドが心配だ。しかし、キマリは御山を離れられない。ユウナ、ふたりを見つけたら、ガガゼトに連れ戻して欲しい」
「うん、まかせて」
「大丈夫、必ず見つけるよ」
リュックは胸をたたくが、それでもキマリは浮かない顔をしている。
「キマリ・・大丈夫?」
心配するユウナに、言おうか言うまいか悩んだが、思いきって打ち明ける。
「ーーキマリは困っている。ロンゾの若者は、グアド族への憎しみを募らせている」
「珍しく、弱気だね」
いたずらっぽく笑うと、一歩近づく。
「ユウナ、キマリは反省した。弱音はキマリを小さくする」
「そう!その意気!ふたりのことは、カモメ団に任せて」
.
ナギ平原の、ガガゼト山に近い場所でセルシウスを降りると、ユウナたちは徒歩で村の入口へ向かった。
うっすらと雪の積もる登山道を上ると、そこはガガゼト山の入口。ロンゾ族の村だ。
雪道の先の人影に、ユウナは走り出す。
「キマリ!!」
ロンゾ族は、かわらずこのガガゼト山に住んでいるよ。
そして、今ではキマリが長老になって、一族をまとめているんだって。
でも、山は随分と静かになったみたい。この山を登ろうとする召喚士は、もういないからかな。
ユウナの姿に気づくと、キマリの眼差しが和らいだ。
「ユウナ、元気そうだ。キマリは嬉しい」
パインを紹介すると、新しい仲間に頷いて見せた。
「キマリは元気?長老様って、どんな気分?」
背伸びをしながら、リュックは訊ねる。
「長老は難しい。キマリは悩んでいる」
「キマリが来てくれって連絡くれたのは、そのこと?」
腕を後ろに組み、ユウナは首を傾げる。そうしていると、ビサイドで共に暮らしていた頃のあどけなさがかいまみえた。
懐かしさに浸りかけたが、すぐに現実に戻る。
「いいや、違う。実は、リアンとエイドが御山を下りてしまったのだ」
「リアンとエイド?」
「リアンとエイドは、ロンゾの未来を担う子供たちだ。キマリの折れたツノを、元に戻す方法を探すと言っていたのだがーー」
本当に探しに行くとは思わなかったのだろう。困惑顔のキマリの後ろから、太く、強い声が聞こえた。
「キマリが長老らしく振る舞えば、こんなことにはならなかった」
現れたのは、キマリより頭ひとつ以上に大きなロンゾだ。大きいのは背だけではない。躰もとても大きく、キマリが子どものように見える。
「誰?」
「ガリク・ロンゾ。大召喚士ユウナ、お目にかかれて光栄だ」
言葉は丁寧だが、声音には威圧があった。決して友好的ではないガリクに、ユウナは笑顔を向ける。
「はじめまして」
「ユウナはスピラを救った。だが、ロンゾはまだ救われない」
言うだけ言って立ち去るガリクに呆気にとられていると、軽いため息と共にキマリは言う。
「リアンとエイドが心配だ。しかし、キマリは御山を離れられない。ユウナ、ふたりを見つけたら、ガガゼトに連れ戻して欲しい」
「うん、まかせて」
「大丈夫、必ず見つけるよ」
リュックは胸をたたくが、それでもキマリは浮かない顔をしている。
「キマリ・・大丈夫?」
心配するユウナに、言おうか言うまいか悩んだが、思いきって打ち明ける。
「ーーキマリは困っている。ロンゾの若者は、グアド族への憎しみを募らせている」
「珍しく、弱気だね」
いたずらっぽく笑うと、一歩近づく。
「ユウナ、キマリは反省した。弱音はキマリを小さくする」
「そう!その意気!ふたりのことは、カモメ団に任せて」
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