Lv6 封印の洞窟
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「ユウナ〜無理するな〜」
「みんな、気をつけろよ」
アニキとダチの声に送られ、キノコ岩街道に降り立った。
洞窟まで移動し、封印の扉の前でアヤがスフィアを取り出す。
「テキトーに入れてみる?」
リュックの発言に、パインは笑う。
「テキトーって」
「記録された順に入れてみるわ」
アヤは記録の古いスフィアからリュックに手渡す。リュックはそれを、左側から窪みに嵌め込んでいく。
全部を嵌まると、スフィアから封印の紋章を解除する光がのびた。
「ギップルの予想も、たまには当たるんだな」
「始めてじゃない?」
封印が解けた岩が左右に開く。洞窟の中は、どこまでも闇が続いている。
その中に、無数に幻光虫が漂っている。
「過去との対面だな。行こう」
幻光虫を灯りに進むと、前から影が迫って来るのが見えた。
「なんか来るよ!」
リュックの声に、パインはハッとする。
「みんなーー」
バラライ、ギップル、ヌージがパインの前で立ち止まるが、辺りを見渡した後、パインをすり抜けて走り去った。
唖然とするパインの横に、ユウナが立つ。
「大丈夫?」
「なんだったんだーー」
「死人ーーのわけないか」
「幻光虫。行ったことがあるの。漂う幻光虫が、人の思いを留めていつまでも残す場所」
「ザナルカンド遺跡・・」
アヤは、歴代の大召喚士の思いが満ちた遺跡を思い出す。
「ここに来たときの3人の想いが、幻光虫に焼きついた、幻?2年前のーー」
「千年さ」
不意に聞こえた声に、息を飲む。
「シューイン!?」
「こいつかーー!」
「もう眠りたいのに・・・幻光にとらわれて、あの瞬間をーー何度も、何度も思い出している」
リュックの背後にシューインは一瞬で移動する。
えーー何?
刹那ーーリュックを昔の記憶が包んだ。
バリケードがわりに積み上げた家具を押さえ、振り返る。
『インワ、ヲデノ!』
『リュック!マタルミュセ!』
『ヤヤ!』
バリケードを破って、僧兵がなだれ込んでくる。
『構わん、撃て!』
『はい!』
飛び交う銃弾に、仲間たちは逃げ惑い倒れる。
床に血飛沫が飛び散った。
「イヤ、イヤ!イヤーーッ!!」
『ひとりも逃すな!』
「何で!何で!?オッチャンーー!!」
リュックはタガーを抜いた。
「リュック!」
「様子がおかしい。不用意にーー!!」
パインの中にも幻光虫が入り込む。
銃を構えたヌージが映る。
ギップルとバラライを撃ち、銃口をパインに向ける。
何でそんな目で私を見るの?
イヤだーー何度も見せるな!
一度で充分だ。あんな、憎しみに満ちた目はーー
「来るなーーッ!!」
パインは剣を構えた。別人のような彼の人に、ふいに以前の記憶が甦る。
『ヌージは、 が好きなんですか?』
『君は?』
『好きーーです。いつも悲しそうだけど』
『そうだな・・だからーー笑って欲しいと思うんだ』
死にたがりの優しい目に、胸が苦しくなった。
急に何かに脅えだしたふたりに、ユウナとアヤは困惑する。
「リュック!パイン!」
「なんなの!?」
「君たちにも見える」
『ふざけるな!只の気休めではないか!!ブラスカは教えを信じて命を捨てた!!ジェクトは、ブラスカを信じて犠牲になった!!アヤは、ブラスカのナギ節が永遠であることを願っていた!!』
『信じているから、生きていける。信じていたから、自ら死んで逝けたのですよ』
『ああああああっっ!!!!』
血を撒き散らしながら宙を舞ったアーロンの身体は、床にたたきつけられた
やっぱり、ユウナレスカに会いに行ったんだね。2人の仇を討つために。
私が白魔法を使えたらーーううん、白魔法なんて使えなくても、アナタの傍に居れば良かった。
そうすれば、アナタは死ななかったかもしれない。
アナタが好きになったのが私じゃなかったら
わがままで自分勝手な私じゃなかったら
もっとエボンの教えを信心している人なら
苦しむことはなかったのにーー
苦しませることもなかったのにーー
ゴメンーーアーロン。アナタを愛して、ごめんなさい。
ヴェグナガンーー
夢で見たときよりも、鮮明だった。
鍵盤楽器を奏でるように、ヴェグナガンを操るシューイン。
自分に酔いしれているかのごとく恍惚とした顔のシューインに、ユウナは嫌悪を感じる。
その時、レンが飛び込んで来る。
「やめて!もういいの!」
遮るように両腕を広げるレンを、きつく抱き締める。
抱き合うふたりに、銃が向けられた。
悲しみに満ちたレン。
憎しみに満ちたシューイン。
夢の中はーーシューインではなく、キミだった。
夢の中はーーレンではなく、私だった。
だから、シューインを受け入れられたのかもしれない。
「来ないで!」
「俺らの物語さ、レン」
「何度も言わせないでーーレンじゃないってば!!」
「フーーフッフッフッフッフッ」
シューインの勝ち誇った嗤い声が響く。
それが合図になっとがごとく、三者三様に武器を突き付ける。
ユウナがパインに銃を
パインはリュックに剣を
リュックはユウナにタガーを
「みんな!」
三竦み状態のユウナの前に、アヤは割って入る。
仲間に武器を向けた。
仲間に武器を向けられた。
ユウナは膝から崩れ落ちた。
「アアアアアーーアアアアアーーッ!」
怯えるリュックがアヤに襲いかかった。
「リュック!しっかりして!」
タガーを持つ腕を掴んで捻った。すると、ガクンと項垂れ気を失う。
リュックを横たえようとすると、パインが剣を振りかぶる。
「消えろ!」
恐怖に囚われているためか、いつものシャープな剣筋と違い大振りだ。
難なくかわし、羽交い締めにする。
「正気に戻って!」
息を切らして、パインは膝をついた。
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