Lv4 レンのキミにーー
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【千年前の歌声】
コンサートは明日に迫っていた。
雷平原にある旅行公司はすでに満室で、ユウナの姿を少しでも近くで見ようと、平原に野宿をしている者も多数いる。
セルシウスの船内も、心地好い緊張に満たされていた。
ユウナたちが、スフィアスクリーンの調整に余念のないシンラを見守っていると
「そういえば、キマリは来ないの?」
アヤがユウナに訊ねる。
「うんーー他のロンゾの人たちは来てくれるって言ってたんだけど・・」
「キマリは、御山を離れるわけにはいかないーーー」
腕組みをして、キマリの真似をするリュックに、アヤは微笑む。
「そう・・キマリらしいね」
「はい・・」
ちょっと淋しそうにユウナは笑う。その様子に
「ユウナ、もういちどだけ誘ってみたら?」
「ーーはい!」
アヤの提案に、満面の笑みで頷いた。
ガガゼトに置かれた通信スフィアの前にキマリを呼んでもらうと
「ねえ、キマリ。明日のコンサート、ロンゾの人たちと一緒に観に来てよ。ナギ平原に迎えに行くから」
「それは出来ない。キマリには、長老の務めがある。御山を離れるわけにはいかない」
予想はしていたが、繰り返される言の葉はやはり淋しい。
「そっか・・キマリにも聴いてほしかったな」
「ーーキマリには、聴こえる」
「え?」
「ーー歌は、心を繋ぐもの。ユウナが心を込めて唄えば、キマリの胸に必ず届く。キマリは、そう信じている」
「そうだねーーそうだよね。やってみるよ、キマリ」
キマリは満足気に頷いた。
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