鋼の錬金術師 Trick or Treat
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「Trick or Treat!!」
執務室のドアが開くなり、3人--いや、3匹のお化けが叫んだ。
白いシーツを被った2匹のお化けと、黒いワンピースに、黒い帽子を頭にのせた魔女が1人。シーツから覗く目は、金色と鉄の鎧。
「おっ、来たな!」
ハボックがニヤリと笑う。
「いらっしゃい、お化けさんたち。お菓子、用意してあるよ」
ヒューリーは、用意してあるバケツ型の入れ物を渡した。
中には、ひと口チョコレートがギッシリ詰まっている。
「今年は3匹だな」
ブレダは、デスクのいちばん下の引き出しから、徳用の菓子袋を手渡す。
「はい、マリィちゃん」
「ありがとう、ファルマンさん。これは・・・何ですか?」
ファルマンが帽子に入れたのは、袋に入った、ゴムボールよりひと回り小さい、白く柔らかい菓子。
「それは、“イチゴダイフク”っていう、東の国のお菓子だよ」
「へぇ~」
「ほれ」
ハボックは、エドワードに赤とピンクと緑の渦が巻く、ロリポップキャンディーを3本差し出す。
「サンキュー、少尉。マリィ、アル、どれにする?」
「私、ピンク」
「じゃあ、ボクは緑」
戦利品を分けていると、ホークアイが席を立って近づいて来る。
「はい、どうぞ」
掌の上には、カップケーキが入ったリボンのついた透明なビニール。
「もしかして、中尉の手作り?」
「そうよ。うまく出来てるといいのだけど」
優しく微笑むホークアイに、笑みが零れる。
「嬉しい!」
「すごい!!リストに書いておこう」
アルフォンスは、身体を取り戻したら食べたいものが書いてあるメモに、追加すると喜んだ。
その時、何か思いついた顔で、エドワードはホークアイを見る。
「なあ中尉。これ、大佐にあげた?」
「いいえ、エドワード君たちだけよ?」
ホークアイが否定すると、ニヤリと笑った。
「アル、マリィ。大佐のとこに、見せびらかしに行こうぜ」
「賛成!」
「うん!行こう!!」
エドワードの提案に即答すると、後見人であり上司のロイ・マスタング大佐の執務室に向かった。
.
1/3ページ
