キングダムハーツ バースバイスリープ 挑発
その様子を、後ろで見守っていたヴェントゥスがポツリと言った。
「アクアってさあ・・」
「ん?」
テラはヴェントゥスを見る。
ヴェントゥスも、テラを見上げた。
「ボインなのに、色気がないんだよなあ~」
ーーこいつ、言いにくいことをハッキリとーー
「ま、まあ・・な。実は、俺もそう思ってたんだ・・」
「アクアも、もっと露出した方がいいんじゃない?せめて、ミニスカ履くとかしてさ」
「ヴェ、ヴェン・・」
ズケズケと言うヴェントゥスに、テラは青ざめた。
「ちょっと、あんたたち」
「「ア、アクア!!」」
仁王立ちしているアクアに気づき、ふたりはギョッとした。
「随分言いたい放題だわね」
「き、聞いてたのか?」
引きつった笑みを浮かべるテラの後ろに、ヴェントゥスは素早く隠れる。
「誰に色気がないですって?」
アクアは、キーブレードを構える。
「ア、アクア。テラが言ったんだよ!俺、子どもだから、そういうのわかんなーー」
「言い逃れする気?レインボーシャワー!!」
アクアのキーブレードから、七色の光の弾が躍り出る。
その弾が、テラとヴェントゥスに襲いかかった。
「うわっ!!やめろ!!アクア!!」
「ごめんよ~アクア~!!」
攻撃を続けるアクアと、逃げ惑うテラとヴェントゥスを見て、エラクゥスは大きなため息をついた。
「これでは、キーブレードマスターの称号は、まだまだ先だな」
終
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