キングダムハーツ バースバイスリープ 挑発
翌日、3人は自信に溢れた顔で、エラクゥスの前に立った。
3人を満足気に見渡すと、エラクゥスはゆっくりと口を開いた。
「では、早速見せて貰おう。まずはテラ!」
「はい!!」
キリリと引き締まった顔で、テラは前へ進み出た。
「儂を、アンバァースと思い、《挑発》してみろ!」
「はい!」
テラはエラクゥスの前に立つと、両手を腰に当て背中を反らした。
見下すようにエラクゥスを上から見ると、勝ち誇ったように厭らしい笑みを浮かべる。
「俺様に勝てると思ってんのか?ぇえ?」
ヴェントゥスとアクアは、息を呑んでエラクゥスを見つめた。
「見事だ、テラ!!その、傲慢な態度!見下した視線!厭らしい笑み!完璧だ!!」
「ありがとうございます!マスターエラクゥス!」
テラは態度を改めると、エラクゥスに深々と頭を下げた。
後ろで見ていた2人の元へ戻ると、小さくガッツポーズをする。
「やったね、テラ!」
「さすがだわ!」
ヴェントゥスもアクアが尊敬の眼差しを送ると、テラは照れくさそうに笑った。
「次、ヴェントゥス!」
「あ、はいっ!」
エラクゥスが名を呼ぶと、ヴェントゥスは姿勢を正した。
「頑張れよ、ヴェン」
「応援してるからね」
テラとアクアの声援を受け、ヴェントゥスはエラクゥスの前に進んだ。
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