パーティーへの招待状
ブルーラグーン
あのひとが眠る 透明な水の底
後悔と謝罪とーー愛しさが眠る場所
透明な
あなたの青い瞳から零れ落ちた悲しみの涙が
湖を青く染めた。
ハイウェイの途中で、フェンリルはエンジンを止めた。
魔狼の名に相応しいカスタムバイクの持ち主クラウド・ストライフは、後ろに乗っている依頼主を肩越しに見下ろす。
「ここまで来れば、スタジアムはすぐだ。後は自分でーー」
「依頼は、パーティーの会場までだよ。クラウド」
刹那は、クラウドを見上げてニッと笑った。
「それに、クラウドだって招待状貰ってるんでしょ?」
「・・・・・」
腰に廻している腕を解くと、フェンリルから飛び降りる。
二重に重なるスカラップレースのフレアスリープが、蝶の翅のようにヒラヒラと揺れる。
スレンダーな胸元を、女らしく見せるドレープ。
その下にあしらわれた小花モチーフのレースとリボンが、シンプルな青いエンパイヤドレスを甘くしていた。
「ミッドガルも凄いけど、ザナルカンドも凄いね」
ハイウェイを見下ろすように建ち並ぶ、高層ビルの群れをぐるりと見渡す。
すると青いドレスの裾が、小さな膝の上でヒラヒラと波のように揺れた。
広大な海の波ではなく、風が渡った後の、湖面の波紋。
青いスカートが、あの湖の色と重なり、思わず眼を逸らす。
「ねえ・・忘れてないよね?私が、クラウドを好きなこと」
「あぁ・・」
「なら、いいんだ」
「・・・・・・・」
ーークラウドはね、私の初恋の人なの
「でも俺は・・」
「忘れろとか、思ってないよ。誰にだって、忘れたくない人はいるもん」
フェンリルを支えるクラウドの腕に、刹那はそっともたれ掛かる。
「クラウドの傍に居たいの。それだけ」
触れ合う肌に、妹のような感情ではない、別の想いを自分の
もっと、ずっと以前から感じていた。
愛しさの向こうにある、嫉妬と共に。
それは紛れもなく、独りの女性としてへの想い。
「お前を、護れるだけの強さが欲しいーー」
「え?」
クラウドの呟きに、刹那は彼を見上げた。
「いや、何でもない。行こう、パーティーに遅れる」
微かに微笑んだ唇に、刹那も笑みを浮かべた。
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