鋼の錬金術師 ちょっとだけ恋人気分
【おまけ】
「おはよう」
ロイ・マスタングが扉を開けると、部屋の中がざわついていた。
騒がしいのはいつものことだが、今朝は何だか様子が違う。
「どうしたんだ、騒々しい」
眉を顰めると、部下たちが振り返る。
「あっ、大佐。大変なんですよ!」
ヒュリー曹長が振り返る。
「何だ、みっともない。落ち着きたまえ」
「だって、昨日ホークアイ中尉がデートしてたって言うんですよ!!」
「何っ!?中尉がデート!?」
マスタングは、驚きのあまり固まった。
「はーい、オレ見ましたー」
追い討ちを掛けるように、ハボックが声を張り上げると、全員から落胆のため息が洩れる。
「おはようございます」
ウワサの主が登場すると、視線が集まる。
真相を知っているハボックは、楽しそうに尋ねる。
「あっ、中尉!昨日のデート、どうでした?」
それを聞いたホークアイは、今まで見せたことのない笑顔でこう言った。
「とっても楽しかったわ」
その日いち日、東方司令部は機能しなかった。
おまけのオマケ
「アル、どうしたんだ?嬉しそうだな」
「えへへ、今日デートしたんだ」
「デ~ト~!!!!????
俺だって、したことないのに・・」
先を越されたとか、兄の面子がとか、エドワードはブツブツ呟いた。
終
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