FFⅫ それは悪夢か良き夢か
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「トビー、お待たせ。蜂蜜いれといたぜ」
芳ばしい香りと供に、バルフレアがソーサーにのせたコーヒーカップを手に入って来る。
「え、あ、ありがとう、バルフレア」
カップを受け取り、ベッドに座ると、すぐ隣りにバルフレアも腰を降ろすと、肩を抱いた。
「・・おいしい」
ひと口含むと、ほろ苦い中に、まろやかな甘さと微かな花の香り。
「俺の腕も、まあまあだろ?」
「えぇ」
おどけて首を傾げるバルフレアに、クスリと笑う。
その笑みに、彼は目を細めた。
「残念だったな、採れなくて」
耳元で聞こえる声に、唇が震える。
「そ、そうね。あ、あのね、バルフレアーー」
「ん?」
軽く肩を撫でたバルフレアの手が、髪を玩ぶ。
そのまま、髪にキスをし、手の中のコーヒーカップを取り上げると、サイドテーブルに置いた。
「バルフレア、聞いて。私はーー」
「後で訊くよ」
鼻が触れ合ったと思う間もなく、唇が触れた。
バルフレアが優しく唇を喰むと、うっすら開いた。
そこへ舌を侵入させながら、掌に力を込め、ゆっくりベッドに押し倒していく。
腕に力を込め、圧し掛かってくるバルフレアの身体を押し返そうとするが、次第に背中を強く抱きしめてしまった。
「あ・・」
首筋を這う唇に、吐息が洩れる。
「愛してる・・・トビー・・」
自分ではない名前を呼ばれ、ハッとする。
「ダメッーーバルフレア!ダメッ!!」
両手を彼の胸に当て、必死で押し返す。
「トビー、どうし――」
「ごめん、まだ気分が悪いの!だから、お願いーー」
「・・・わかったよ。じゃあ、気分が良くなるまでこうしてる。それならいいだろ」
諦めた顔で微笑むと、抱き寄せて腕枕をした。
「・・・うん」
バルフレアの鼓動が、子守唄のように心地よく響く。
ずっとずっと、秘めていた想い。
ゴメンナサイ・・・・トビー
いまだけ・・・ほんの少しだけ、夢をーー
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