FFX 据え膳喰わぬは
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「う・・・」
気がつくと、自分を覗き込んでいるリュックの顔が見えた。
「気がついた!良かった、心配したんだから」
「お、おぉ・・わりぃ」
キラキラと光る翠の瞳。左の頬にくっきりとでる片靨。
コイツ、ほんとに可愛いよな。ルーも、この位、可愛い気がありゃあなぁ
「喉、乾いてない?」
「あぁ、カラカラだ。水くれよ」
「うん」
リュックが部屋を出て行くと、ゆっくりと身体を起こす。
「あ~、な~んかまだクラクラすんな。臭いも残ってっし」
そう呟きながら、自分の身体をクンクンと嗅いだ。
「え?何だこりゃ!?」
鼻に近づけた手は見慣れた褐色ではなく、青かった。
慌てて顔を触れば、長い髭と大きめの口。額には折れた角。
「へっ・・キマリ!?」
ーーどう考えてもキマリの顔だよな?なんでキマリなんだ?てか、俺ってホントに俺だよな?
まさか、実はキマリでしたって・・・・・
んなわけねえよな、何言ってんだ俺。あはははははっーー
あ、そうか。まだモルボルの毒が残ってんだ。錯覚だ、錯覚。うん、そうに違いねえ。
「お水もってきたよ」
「おう、サンキュー」
リュックがコップを手に戻って来ると、片手を上げ礼を言う。
「サ、サンキュー?」
「早くくれよ、リュック」
「う、うん」
グラスを受け取り口に運んだ。だが、上手く飲み込むことが出来ずに噎せかえった。
「げほっげほっ」
「もう~ちゃんと飲まないから~」
「わ、わりぃ」
背中をさする掌にリュックの労りを感じ、顔が熱くなる。
それを誤魔化すように、喋り始めた。
「にしても、すげー魔物だったよな」
「臭かったよね~あたしたちも、気絶するかと思った」
「ティーダのやつ、よく真っ先に斬りかかれるよな。感心するぜ」
「怖いもの知らずだからね~」
リュックはベッドに腰掛けると、脚をブラブラさせる。
いつもと違うキマリに戸惑ったが、弾む会話に笑みが零れる。
「言えてるぜ」
「「あはははははっ――!!」」
2人の話し声は、夜遅くまで続いた。
.
