FFX 据え膳喰わぬは
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見渡す限りの平原で、一行は短い休憩をとっていた。
「もう少しで旅行公司だな」
#アヤ#の淹れた珈琲を手に、地図を見ていたアーロンが呟いた。
その呟きに、ティーダは握り拳を突き上げる。
「じゃあ、今夜は野宿しないですむんスね。やった――っ!!」
ティーダが喜ぶのも無理はなかった。
今、歩いているこの平原は、集落や旅人も少なく、旅行公司も見当たらなかった。
ナギ平原ほどではないが、抜けるのに2,3日掛かる。
よって、ここ数日の間、ユウナたちは野宿を余儀なくされていた。
こうしている今も、歩く者は皆無だ。
「ベットで眠るの、久しぶりね」
「うん」
#アヤ#の笑顔に、ユウナも嬉しそうに頷いた。
「そうとわかれば、さっさと出発しましょうや」
勢い良く立ち上がるワッカに、笑いが起こる。
その時、後方から異臭が漂ってきた。
「何だ?」
振り返った一行の眼に、巨大な口が映った。
「何だよ、あの魔物!?」
ティーダが驚いたのは、大きな緑色の頭に、これまた大きな口を開けた魔物だった。
中に、細い牙の歯がびっしりと生えている。
口の廻りには無数に触覚が伸びており、先に眼がついているものもあった。
頭の下では10本の蛸のような脚が、うねうねと蠢いている。
キマリは魔物を見上げた。
「モルボルだ」
「モルボル?」
「滅多にあらわれないが、やっかいな魔物だ」
「んなの関係ないっス!どんな魔物も倒す!!」
ティーダは剣を構える。
「待って!迂闊に攻撃すると!!」
突進して行くティーダを止めようとする#アヤ#に、リュックは不思議そうな顔を向けた。
「何でだめなの?」
「おりゃあ―――っ!!!」
威勢のいい掛け声と共に、モルボルを斬り付けた。
ザンッ――と大きな音が響く。
すると、斬りつけられたモルボルは口から緑色の息を吐く。
「物理攻撃すると、くさい息を撒き散らすのよ」
口から吐き出された緑色のくさい息が、辺り一面に広がる。
それを浴びたティーダは、あまりの臭さに悲鳴を上げた。
「うわあ―――っ!!!!」
「ほらね」
「おい――!!」
「ティーダ!!」
駆けつけるアーロンたちも、くさい息に包まれた。
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