FFX オンナはそれを我慢できない
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
街道から脇道に入った小さな空き地に腰を下ろし、一行は短い休憩をとっていた。
空き地の周りは鬱そうとした木々に囲まれている。
鳥の声ひとつしない森は、静けさというより不気味さをかもしだしていた。
「もう少しで旅行公司だな」
アヤの淹れた珈琲を手に、地図を見ていたアーロンが呟いた。
その呟きに、リュックはウサギのようにぴょんぴょんと跳ねる。
「じゃあ、今夜は野宿しないですむんだ。やったあ!!」
リュックが喜ぶのも無理はなかった。
今歩いているこの街道は、集落や旅人も少なく、旅行公司も見当たらなかった。
よって、ここ数日の間、ユウナたちは野宿を余儀なくされている。
こうしている今も、街道を歩く者は皆無だった。
「ベットで眠るの久しぶりね」
「うん」
アヤの笑顔に、ユウナも嬉しそうに頷いた。
「そうとわかれば、さっさと出発しましょうや」
勢い良く立ち上がるワッカに、笑いが起こる。
その時、森の方からドンと音がした。
「何だ?」
振り返った一行の眼に、巨大な花が映った。
「何だよ、あの魔物!?」
大きな花弁から4本の蔦が生えていて、魔物の動きにあわせてゆらゆらと揺れていた。
蔦の先は鋭い鍵爪のように二股に分かれている。
キマリは魔物を見上げた。
「オチューだ」
「オチュー?」
「森の近くに現れる魔物だ」
「じゃあ、さっさと倒しちゃおうよ!!」
リュックは手榴弾を取り出す。
「おい!攻撃するな!!」
投げようと振りかぶるリュックを、アーロンは止めようとする。
「何でだめなんスか?」
ティーダは不思議そうな顔で訊ねる。
「たあーーーっ!!!」
威勢のいい掛け声と共に、手榴弾を投げつけた。
ボンッーーと大きな音が辺りに響く。
すると、花弁を支えている4枚の葉の足が、ダンスを踊るようにバタバタと動き出した。
「物理攻撃すると、毒を撒き散らすんだ」
花弁の中心から、緑色の花粉が辺り一面に広がる。
その花粉を浴びたリュックは、悲鳴を上げた。
「いやあーーーっ!!!!」
「あんな風にな」
「---!!」
「リュック!!」
駆けつけるユウナたちも、緑の花粉に包まれた。
.
1/6ページ
