ビーチバレー
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ガヤガヤと賑やかな声が、波の音を掻き消すように聞こえてくる。
それを聞いたジェクトは、待ちかねていたように立ち上がった。
「よう!!遅かったじゃねえか」
パラソルがつくる日陰から出ると、ユウナが笑顔で近寄る。
「ゴメンナサイ、ジェクトさん。素敵な水着が沢山あるから、選ぶのに時間がかかっちゃって」
「ほんと。さっすが、ルカだよね」
リュックがユウナの隣りで同意する。
「で、どう?」
「どうって?」
ジェクトが鸚鵡返しをすると、リュックは口を尖らせた。
「水着に決まってんじゃん!セクシーでしょ!?」
そう言って、腰をくねらせる。
リュックは、黄色のビキニ。ユウナは胸元にフリルのついたワンピースだ。
「あ、あぁ。せくしーだぜ」
気のない科白だったが、2人は歓声を上げる。
「やったあ!」
「とうぜんよね~」
「それよりユウナちゃん。ブラスカにも、見せて来いよ」
「はい!リュックも行こ」
2人が消えると、荷物を抱えたワッカとルールーが、ティーダとアヤと共に歩いて来る。
パラソルの向こうから、ブラスカとユウナの声が聞こえた。
「ジェクトさん、ご無沙汰しています」
ジェクトは、ワッカに挨拶も返さず、ティーダの首に腕を廻して耳打ちする。
「おい」
「何だよ」
「何であのネーチャンは、水着じゃねえんだよ」
ティーダは首を絡め取られたまま、ルールーに視線を向ける。
「俺はな~、あのネーチャンの水着姿を、すげえ楽しみにしてたんだぜ~」
太い腕で締め上げられ、ティーダは呻く。
「ぐるじい~。そんなこと、俺に言うなよ~」
「全く、ブラスカといい、あのネーチャンといい。
な~んで魔法使いはあぁなんかねぇ~。暑苦しくて叶わねえぜ」
照りつける日差しの中、ルールーは黒いドレス。
ブラスカも、いつもの召喚士の格好だった。
「俺に言うなよ。俺だって、ガッカリしてんだから」
「ティーダ君、ユウナの水着姿じゃ、不満だって言うのかい?」
「へっ!?」
突然割り込んで来た声に、ジェクトは素早く腕を解き、素知らぬ顔をする。
恐る恐るティーダが振り向くと、ブラスカが立っていた。
ブラスカの後ろの海も空も青いはずなのに、何故か、真っ暗だった。
気のせいか、渦を巻いているように見える。
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