それは、束の間の・・・
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翌朝、ポルト・キーリカに着いた。
木造の簡素な船着場に、船は横着けされた。
今度の作戦に参加する、この島の討伐隊志願者を乗せるためだ。
「アヤ!」
船を降りようとしていると、後ろから呼び止めらた。
振り返ると、金髪をツンツンと立たせた青年が立っている。
「降りるのか?」
「えぇ、寺院に。顔見せ」
アヤは苦笑いする。
「あなたも降りるの?」
「あぁ。ちょっと、ぶらぶらしようかと思って」
彼の笑顔に、重かった気持ちが、少し軽くなる。
ふたりは船から降り、桟橋を歩く。
魚業を生業としているこの島は、朝が早く、島民はもうとっくに働いている。
「この先に、確か酒場があったけど。まだ、開いてないと思うわよ」
「えっ?酒場があんの?」
右目に眼帯をしている彼は、無事な左目を、嬉しそうに細める。
「じゃあ、アイツら誘っていくかな」
アヤは笑いながら
「遅刻しちゃダメだよ」
「わかってるって!じゃあな、アヤ!」
居住区に差し掛かった所で、ふたりは別れた。
キーリカの森の入り口に、この島の討伐隊員がふたり、出迎えに来ていた。
「お出迎え、有難うございます」
アヤが労うと、ふたりは敬礼する。
「お会い出来て光栄です!アヤ様。寺院まで、道案内致します」
寺院に向かう道すがら、アヤは訊ねてみた。
「あの・・この島で、アーロンの姿を見掛けた事は・・」
遠慮がちに訊ねるアヤに、ふたりは顔を見合わせる。
「伝説のガ-ドの、アーロン様ーーですか?」
アヤは頷いた。
「いいえ。小さな島ですから、お見かけすれば、すぐ噂になります」
もうひとりも、黙って首を振る。
「そうーーですか」
それ程、期待していた訳ではない。
だが、はっきり否定されると、やはり落胆する。
アヤは、ため息をついて、空を見上げた。
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