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葬儀は、幼いティーダに代わり、ジェクトが所属していた球団の事務所の人間が手続きをすませた。
書類上の事は俺が確認を取った後、後見人としてサインした。
葬儀の最中、ティーダは泣きもせず、ただ前を向いて何かを睨みつけていた。
弔問客や事務所の人間も引き上げ、俺とティーダだけになる。
この2日間ばかりジェクトの家に厄介になっていたが、葬儀が済んだ以上そうもいくまい。
幼い子どもをひとりにするのは心配だったが、毎日様子を見に来ることを決め、ソファーに座っているティーダの隣に腰を降ろした。
「ティーダ・・」
「オッサンも・・行っちゃうのか?」
「毎日様子を見に来る。淋しかったら言うといい」
「淋しくなんかない!」
「そうか・・」
アーロンはふっと笑みを漏らすと、ティーダの頭を撫でた。
はじめて撫でた時は子ども扱いするなと怒っていたが、今日はおとなしい。
「じゃあなーー」
サングラスを手にアーロンは立ち上がった。
ドアの前で振り返ったが、ティーダは俯いたままだった。
サングラスをかけるとドアを開け、夕暮れのなかへ一歩踏み出した。
「待って!」
ティーダは走って来て、アーロンの服を掴む。
「オッサン、どこにも行くとこないんだろ?オレんち広いから、オッサンのこと置いてやってもいいよ」
アーロンはドアを開けたまま、ティーダを見下ろした。
言い方は横柄なくせに、眼が必死に行かないでくれと訴えている。
「アーロンだ」
「え?」
「オッサンではない。アーロンだ」
「うん・・アーロン」
見上げるアーロンの眼が、サングラス越しに笑ったように見えた。
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