珊瑚の思い出
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【珊瑚の思い出】
ベベルはスピラで一番の大都市だが、あくまでもエボンの総本山としての賑わいだ。
寺院はもとより、港や建ち並ぶ建造物、商店や宿など、確かに規模は大きいが華やかさに欠ける。
寺院が威圧的にそびえ立っている周りに、華やかな物は造りづらいのかもしれない。
およそ、娯楽には縁遠い街に、若い者が喜ぶ店は少なかった。
だからだろうか、一度は素通りしたルカへ、キーリカから船で向かった時からアヤはソワソワしていた。
ルカが小さく見え始めると、甲板から離れず、あきもせず眺めていた。
その様子に、ブラスカは優しく微笑んだ。
「ルカは気に入ったかい?」
「うん!あ、いけない!下船の支度しないと」
船室に行きかけたアヤを、ブラスカが止めた。
「でも・・」
「構わないよ、あの二人にやらせているから。私も、たまにはアヤと二人で静かに話したいのさ」
ブラスカとアヤは、並んで除々に近づいていく、ルカの街並みを眺めた。
「大きな街ね」
「あぁ・・」
海鳥が鳴きながら、低くく高く飛ぶ。
まだ白い波をたたせる前の海は、眼にいたいほどの瑠璃色をしていた。
「ブラスーー」
アヤが何か言いかけた時、船室につづく階段から姦しい声が響いてきた。
ブラスカは小さく息を吐くと
「やれやれ、もう終わりか」
「残念ね」
「全くだ」
巨漢の男二人が姿を見せると、ドカドカと足音を鳴らしながら歩いてきた。
「おまたせー」
ふたりを見つけ近づくと、ブラスカは大袈裟にため息をついた。
「無粋だねえ、ふたりとも。せっかくアヤとデートをしていたのに」
「デ、デートって・・」
ブラスカの言葉に、ジェクトは頬をヒクヒクと痙攣させた。
「ジェクト、顔が変~」
アヤは声を上げて笑った。
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