いつかの願い
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「綺麗になったって、言えばいいのに。照れてるの?」
後ろに立っていたアヤは、アーロンの左側に腰を下ろした。
「おまえ、覚えていたのか」
「・・うん」
あれは10年前、旅に出る前の事。
夕食が済んだあと、珍しく三人は酒を呑んでいた。
アーロンに酌をするアヤを眺めて、ブラスカがポツリと言った。
『ユウナも大きくなったら、こうして誰かに酒をついだりするのかな・・』
『なんだよ、今から嫁にはやらねえってやつか?』
『ハハハ、そうじゃないよ。ユウナのお酌で、酒が呑んでみたかったなと思ってね』
『なんだそんなことか。帰って来てから、いっくらでも飲めばいいじゃねえか。ユウナちゃん、美人になるぜ、きっと』
「スピラにくる前の夜、偶々ティーダと酒を呑んだ。
その時、10年前、スピラであいつのことを想っていた、ジェクトの気持ちがわかった気がした。
ここに一番居たかった男がいない・・」
「アーロン・・」
「ブラスカも、あれの母親そっくりに綺麗に成長した姿を、どれだけ見たかっただろうかと思ってな・・」
「ごめん・・余計なことしちゃったかな・・」
「・・いや」
ふたりは寄り添って、旅の苦楽をともにしたジェクトとブラスカに想いを馳せた。
「アーロン・・誰も見てないよ・・」
アヤが囁いた。
「わかるものか、その辺で覗いているんじゃないか?」
「大丈夫。その時は私が隠してあげる。だからね」
アーロンの左眼を見ながら、もう一度囁いた。
泣いてもいいのよ
ずっとそばにいるから
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