類は友を呼ぶ
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「立ち入ったことを聞くかもしんねえが、いいか」
「あぁ構わないよ。なんだい?」
「俺がガードする旅ってよ、危険なんだろ?」
「君にガードを頼むくらいね」
何故、今その質問なのか?
ブラスカはわからなかった。
「なんでアヤちゃん連れてくんだ?ユウナちゃんと留守番じゃあまずいのか?」
あぁ、そういうことかとブラスカは納得した。
「それは・・説明するのは難しいな。
一言で言うと、私が落ちこぼれの召喚士だから・・かな」
「なんだそりゃ?」
ジェクトはわからんと、首を傾げた。
「旅に出ている間、寺院が面倒を見てくれるのは召喚士の親、配偶者及び子どもだけなんだ。親類縁者は見てくれない」
「でもよ、魔物と戦うよりはいいんじゃねぇか」
「あの娘は、私とアーロン以外に庇護する者がいない。
あの通り、顔だちがいい娘だからね、よからぬ事を考える者もいてね。
いやな目にあっているんだよ。
アーロンと付き合っているのを知った時、一緒に住むのを勧めたのは私なんだ」
「ここでひとりで暮らすより、旅に出た方が安全・・か」
アーロンと手合わせするアヤを見ながら、ブラスカは続けた。
「寺院は、自分たちの利益になることと不利益になること、それ以外に興味がないのだよ」
ジェクトも、自分が行動できる限られた範囲内ではあるが、寺院の中での召喚士の格差を感じていた。
「それに、アーロンならアヤを泣かせるような事は、絶対しないからね」
ジェクトも二人に目をやった。
「随分、アイツのこと買ってんだな」
「勿論だよ。君もだろう?」
ニッコリ笑ってジェクトをみた。
「アァ、ちげぇねぇ」
口の端を上げて、ブラスカの言葉に同意した。
二人に声援を送るユウナに視線を移して、ブラスカはすまなそうに呟いた。
「私に、もっと力があれば・・」
「その為に、俺たちがいるんだろ!」
ジェクトはブラスカを見て、ニッと笑った。
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