9話 際会 2
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10年間、コイツと暮らしてきた。
最初は怖がって、俺に近寄よりもしなかった。
まぁ、いきなりこんな風貌の男が訪ねて来たのだから、無理もないか。
だが、相次いで肉親を無くした寂しさからか、然して時間もかからずに懐いてきた。
でも所詮は、他人同士の馴れ合いだ。
本気で言い争いをしたことなど、一度も無かった。
俺を失う事が怖かったのだろうか、おまえは、いつでも独りになる事を恐れていたから。
そのおまえが、自分の感情を押さえずにぶつけて来たのは、初めてだった。
それがなぜか、無性に楽しかった。
「あんた、何者なんだ?オヤジのこと、知ってんだよな」
泣き出したかった。
「あぁ」
「ユウナの親父さんとも、知り合いなんだろ」
でも、怒りの方が強かった。
「そうだな」
ティーダに背中を向け、どこか遠くを見ながらアーロンは答えた。
「どういうことだよ。おかしいだろ!」
なんで俺がこんな目に遭うんだ。
「何もおかしいことなどないさ」
現実に引き戻されたように、向き直った。
「ジェクト、ブラスカ、アヤ、そして俺。4人でシンを倒したのが10年前。後に、俺だけがザナルカンドへ渡り、おまえの成長を見守ってきた。
いつの日か、おまえをスピラに連れていくために」
「どうして俺なんだよ」
「おまえが、ジェクトの息子だからだ」
何も、言い返せなかった。
「オヤジーー生きてるのか?」
「あの状態を【生きている】と、言えるのならな」
わからないと言った顔のティーダに、アーロンは痛まし気な眼を向けた。
「あいつは人の姿をしていない。だが、あれの片隅には、確実にジェクトの意識が残っている。
あれに接触した時、おまえもジェクトを感じた筈だ」
「まさか」
一瞬、頭が真っ白になった。
「そうだ。シンはジェクトだ」
ティーダは目を見開いて後ずさった。
唇がワナワナと震え、驚きと怒りと悲しみが、ない交ぜになって全身からほとばしった。
「くっだらねえ!なんだよそれ、バカバカしい!」
どうしていいかわからず、アーロンの言葉を否定する事しか出来なかった。
「真実を見せてやる。怒るのも泣くのも、それからにしろ。俺について来い」
「イヤだと言ったら」
父親に駄々をこねる、子供のようだ。
「おまえの物語は終わらない」
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