8話 際会 1
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選手専用の入場ゲートの前で、ティーダたちは手を重ねた。
「ワッカのために、優勝だ!!」
「「おう!!」」
ティーダの気合いに、オーラカ全員が応える。
ワッカと共に、気持ちがひとつに重なる。
入場ゲートが開き、スフィアプールに向かうビサイド・オーラカを、ワッカはルールーに支えられながら見送った。
場内に、アナウンサーの声が響き渡る。
『さあ、まもなく決勝戦がスタートです。
それにしても、いったい誰がこの組み合わせを予想したでしょうか』
プールの中に、両チームの選手が入ってくる。
その勇姿に、観客席は一層沸き立った。
洪水のように歓声が響くスタジアムの階段を、一段一段踏みしめ、男が独り、ゆっくりと登ってくる。
右肩に大きな太刀を担ぎ、左腕を袖から抜き、懐からだらしなくだしていた。
階段を登り切ると、スタジアムを懐かしむように一望した。
スタジアムを一番よく見渡せる場所に、貴賓席が設えてあった。
男の眼は、そこから動かせなくなった。
『おぉっと、早くも小競り合いだ!オーラカ、完全にナメられています!』
貴賓席に座り、マイカ総老師が試合を観戦していた。
「シーモア老師、ビサイド・オーラカとは、強いチームなのか?」
「申し訳ありません、マイカ総老師。わたくし、ブリッツはよくわかりません。アヤ殿、ご存じですか?」
マイカの左側で、警護をしているアヤに尋ねた。
アヤはスフィアプールをみたまま、シーモアの問いに答えた。
「ビサイド・オーラカは、あまり強いチームとは言えません。
今回もルカ・コワーズが勝つと、おおよその者は思っております」
「ふぅむ、そうか」
マイカは、アヤの言葉に納得した。
シーモアはアヤをじっと見ていたが、皮肉ともとれる笑みを浮かべた。
「アヤ殿は今、おおよその者とおっしゃいましたが。アヤ殿はどう思われているのですか?」
アヤは観客席に視線を移し、感情のこもらない声で答えた。
「何事にも、予想外と云うものがある、と思っているだけです」
『さあ前半戦終了です。前半は1-0で、ゴワーズが制しました。いや~ゴワーズ強い!まったく持って強い!』
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