8話 際会 1
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ティーダは【アルベドの船】で思い出した事があった。
キョロキョロと、辺りを見回す。
「どうしたの?」
ユウナがそれを見て、声をかける。
「俺、スピラにきてすぐの時、アルベド族に助けてもらったんだ。
船に乗せてもらって、メシも食わせてもらって。
そん時の船かなって思ったんだけど…違うみたいだ。
みんな、やられちまったのかな・・」
「なにかあったの?」
「船の近くにシンが出たんだ。俺は助かったけど、船はどうなったかわからない」
「あんた、それでビサイド島に来たの?」
「うん」
ルールーは驚きを隠せなかった。
「あのさ・・その船に『シド』って人いなかった?」
「わっかんないな…言葉も、通じなかったしな」
「そっか・・」
ガッカリするユウナに、今度はティーダが質問する。
「その人、知り合い?」
「伯父さんなの。会ったことはないけど・・」
「ふぅん・・」
え?伯父さん?
「てことは、ユウナもアルベド族?」
「お母さんがね、そうなの。シドさんは、お母さんのお兄さん。
お母さんが結婚する時に、縁を切ったんだって。
でも、困った時は相談しなさいって、お母さんが・・」
「ユウナの生まれのことは、ワッカには言わないで」
ルールーが口を挿む。
「なんでさ?」
「あの人、アルベド族ってだけで、毛嫌いしてるから」
ティーダはワッカの名で、今の状況を思い出した。
「あ!ワッカに知らせなくちゃ!!」
叫ぶティーダに、ルールーは怒った。
「ワッカには内緒にって」
「違うよ!試合!」
ルールーを遮った。
「あぁ!!」
慌ててルールーは、合図を送った。
船を引き返えさせて、ルカへ戻った。
ゲートのモニターにワッカが映り、アナウンスが聴こえてきた。
『ビサイド・オーラカ、3-2で奇跡の勝利です』
「勝ったぁ!」
はしゃぐユウナと対象的に、ルールーは渋い顔をする。
「勝てたからいいけど、カッコつかないわね。チャップなら、最後までちゃんとしてたのに」
「あれ?そういうこと言って、いいわけ?」
「・・突然、なに?」
「俺は、チャップの代わりにはなれない。ワッカにそう言ったのは、ルールーだろ?ワッカだって、チャップの代わりには・・」
「最後まで言ったら、怒るわよ!!」
「滅相もない!」
ルールーの剣幕に押されながら、図星か…と、ティーダは思った。
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