7話 ルカ
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目当てのカフェを見つけたが、目指す人物は見当たらなかった。
「いないみたいだ」
「聞いてみよっか」
ユウナは店員を捜して、店の奥へ行った。
ティーダがTVモニターに気をとられていると、背後から言い争いの声が聞こえてきた。
「なぜ黙る、キマリ。10年会わなかったエンケにどうして答えない。
キマリはエンケを忘れたか。ビラン大兄を忘れたか?」
知った名が呼ばれて振り向けば、入り口付近でキマリが同じロンゾ族と揉めていた。
キマリは2メートルを越す長身だが、彼らは更に大きかった。
頭のツノも、根元あたりで折れているキマリと違い、長く鋭く尖っていた。
ティーダは、キマリのそばに駆け寄った。
「責めるなエンケ。キマリは小さいロンゾだ。背が低い、顔が見えない、ビランとエンケがわからない」
「うはははは!」
エンケと呼ばれたロンゾは、声高に笑った。
「ロンゾの同朋を忘れたか、恩知らず!ツノが生え変わるころ、かわいがった。ビラン大兄は、キマリを鍛えて、強いロンゾに育てた」
「やりすぎたが」
ビランが肩に手を置こうとしたのを、キマリは払い除けた。
黙っているキマリに、ティーダはやっちぇばと小声で言った。
その声にうながされたか、キマリは構えた。
嘲笑うエンケに、アッパーを見舞った。
倒れたエンケに、店内からどよめきがおきた。
「試合が始まるぞ!揉めるなら外でやれ!」
その声に気をとられたキマリに、ビランの右ストレートが入った。
ティーダはモニターをみて慌てた。
「まずいっス!?」
モニターにマイカが映し出され、大会の開会を宣言していた。
ワッカをはじめ、各チームのキャプテンが、緊張の面持ちで立っている。
マイカの宣言が終わると、スフィアプールに水が満たされた。
得点ボードに、ビサイド・オーラカとアルベド・サイクスが表示される。
両チームは、所定のポジションについた。
カフェの中では、まだ揉め事が続いていた。
ティーダはふと辺りを見渡し、ある事に気付く。
「キマリ!ユウナがいない!!」
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