42話 巨刹の主
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「スピラの救いは、失われた。最早、破滅は免れえぬ。
エボン=ジュが造りあげた、死の螺旋に落ち逝くのみよ。
儂は、スピラの終焉を見とうない・・」
マイカは、肩を落としうなだれた。
「終わりにはしません!!」
ユウナの叫びも、マイカには届かない。
端から聞こえないのだ。誰の声も、聞こうとしないのだから。
「なあ、エボン=ジュってーー」
「ちょっと、じーさん!エボン=ジュって、ナンなのよ!!」
ティーダが問い詰めようとすると、リュックが割って入って来る。
「死せる魂を寄せ集め、鎧に変えて纏うものーーその鎧こそ、シンに他ならぬ。シンは、エボン=ジュを護る鎧」
それを聞いたアヤは、目を見開いた。
「じゃあ、もしかして最初のシンを創ったのはーー」
「その鎧を打ち破る、究極召喚をーーお前たちが消し去った!!もう・・誰も倒せぬ・・・」
マイカは、救いを求めて両手を天へ広げる。
そして、幻光虫へと戻っていった。
「死人ーー」
「ふざけやがって!!!好き勝手ほざいて、逃げやがった!!!」
幻光虫の光が消えると、ワッカが悔し気に言う。
アヤは、アーロンに意見を求める。
「アーロン、シンを創造したのはーー」
「マイカの話しから推察すれば、エボンだろうな。
目的はわからん。千年前の戦争と、何か関係しているのかもしれん」
アーロンはまだ、マイカが消えた場所を見ている。
ティーダは、ガガゼト山で聞いた祈り子の話を、思い出していた。
シンやエボン=ジュの事を知りながら、マイカは真の平和を模索しなかった。
ねつ造された歴史を信じ、教えを絶対のものとしていたから。
「究極召喚獣でシンを倒し続ける限り、エボン=ジュは永遠に生きられる」
ティーダが言う。
永遠に 夢を召喚し続けられる
「ユウナレスカは、父エボンに、究極召喚が唯一スピラを救う手だてだと教えられてーー」
キマリが、ユウナを見る。
「それを信じて、実行したんですね。
それが、長い間スピラを苦しめる結果になるとも知らずに」
ユウナが、悲し気に言った。
「じゃあ俺たちは、シンを創った張本人を、崇めていたってのか!?」
「そうなるわね」
教えに囚われていた、ワッカとルールーが言った。
「ひっどーい!!」
リュックは、地団駄を踏む。
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