51話 終焉
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ジェクトの姿が消えると、光の筋が幾つも暗い空を駆け巡った。
と同時に、闇に沈黙していたザナルカンドの街並みに明かりが灯る。
ジェクトの最後の試合を照らす、スポットライトのように。
オオオオオオオオオォォォォォォォーーーーーー!!!!!!!!!
地の底から響く雄叫びとともに、長く伸びた爪が円状のステージの端に架かった。
「!!!!」
「これが、父さんの究極召喚獣・・・」
全貌を露わにした
身体の内から溢れ出す力が、燃え盛る焔に見える。
額に巻いた赤いバンダナと胸に白く浮かぶザナルカンド・エイブスのマークがなければ、ジェクトの魂とは思えない程の禍々しい気ーーー
巨大な白髪鬼が、目の前に現れた。
幾度となく口にした究極召喚ーーだが、それがどんなものなのか、考えたことはなかった。
対峙した究極召喚獣から、恐怖が押し寄せてくる。
「こわいよ」
堪えきれずに、リュックが弱音を吐く。
「でも、倒さなきゃ」
怯えるリュックの横で、ユウナは究極召喚獣を見据えた。
「そうだ。そのために、我らはここにいる」
キマリの力強い言葉に、皆は頷いた。
十年前のアヤは、究極召喚獣に、ただ悲鳴を上げるだけだった。
が、今は、ジェクトの想いのすべてを自分の眼に焼きつけようとしていた。
「あの時より、強い力を感じるわ・・」
「ここはシンの腹の中。いわば、奴のホームだ」
中に居るエボン=ジュを皮肉っているのだろう。アーロンの態度からは、揺るぎない勝利への確信が窺えた。
「アウェイだって、俺たちは負けるわけにはいかないんだ!!」
「ふっ・・」
アーロンは、真底嬉し気な笑みを浮かべる。
「よっしゃあ!やったるぜっ!!」
武器を握りなおし、ワッカがティーダに並んだ。
「ええ!」
遅れてルールーが、ワッカの後方に立つ。
「あたしも、負けないんだから!ねっ、ユウナん!!」
勇気を奮い立たせ、リュックは立ち上がる。
「うん!!」
仲間と共に、ティーダは叫ぶ。
「すぐに終わらせてやるからなっ!!さっさとやられろよ!!」
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