50話 オヤジの背中
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「ねえ。ここって、ホントにシンの身体の中だよね」
リュックが、ソワソワと不安気な顔で云った。
アーロンは、親子ほど年の離れた少女を見下ろす。
無理もないかーー
目の前に広がる光景は、とても体内とは思えない。
道無き道の両端には、重い気体のようになった幻光虫が、滝のごとく何処かへ流れ込んでいる。
陸地に見えたこの場所も、足元がフワフワと頼りない。
だが、飛び交う幻光虫のおかげで、灯りだけは不自由しなかった。
アーロンは、リュックが落ち着くよう静かに語り掛ける。
「シンは、生物ではないからな」
「そっか・・」
外観が生き物の形状をしているせいか、つい忘れてしまう。
この場所に、生あるものは自分たちだけなのだと云うことを。
「リュック、お出迎えよ」
「へっ?」
アヤの声に、よそ見をしていたリュックは前を見た。
そして、現れた魔物の大きさに、目を丸くする。
「ひゃあっ!何これ!」
甲羅をつけた亀の魔物が、行く手を塞いでいた。
問題は、その大きさだった。
ティーダは、山を見上げるように額に手を翳した。
「こりゃあ、岩つーか、岩石つーか」
呆れ顔で呟く彼の前に、ワッカが立つ。
「任せとけって」
「え?」
「雑魚は、私たちで充分よ」
「そうそう。体力は大事にね」
ワッカの横に、ルールーとリュックが立つ。
キマリはいつでも援護出来るよう、槍を構える。
「任せましょう。ティーダ、ユウナ」
その声に振り返れば、アヤは落ち着いてワッカたちを見ている。
アーロンも、鞘から太刀を抜く気がないようだ。
巨大な体躯の割に動きが素早く、多少手こずったが
ティーダやアーロンの手を煩わせる事無く、三人は魔物を倒した。
「幻光虫の数が多い分、強い魔物が居るんだね」
魔物を倒して、はしゃぐリュックに手を振りながらユウナが言うと、ティーダは握り締めていた剣を高く放り投げた。
剣はクルクルと回転し、掌に吸い寄せられるように落ちてくる。
「よっと」
それをキャッチすると、ユウナを見てニッと笑った。
「大丈夫!俺たちは、倒す!!」
自信に満ちた彼に、ユウナは力強く頷いた。
「うん!」
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