50話 オヤジの背中
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「おっし!!ヤツの正面に着けろ!!ちっとでもズレたら、その髪の毛むしってやるからな!!」
シドは大股で歩きながら、操縦席にいるアニキのモヒカンを指差した。
アニキはシドを振り返り、たどたどしく返事をした。
「まかせろ、オレ・・に!おくっ・・てやる。まちがいない・・ッス!!」
ティーダはアニキに頷くと、全員に向かって力強く云う。
「また、甲板から飛び移ろう!!」
「おう!ほんじゃ、いっちょ決めようぜ!!」
右拳で勢い良く左の掌を打つと、パシンッと、小気味好い音が響く。
肩を怒らせて歩くワッカに、リュックが続く。
「だいじょ―ぶ!あたしがついてるって!!」
百人力だよと、ティーダの肩を叩く。
「父さん達の願い、叶えに行こう!」
ユウナの後ろから、ルールーが悪戯っぽく笑う。
「いっそ、ふたりだけで行く?」
「畏れることは何もない。キマリが、おまえと共にいく」
擦れ違いざま、前方を見据えたキマリが云った。
「十年振りに、ジェクトに逢えるのね」
アヤがブリッジを出ると、最後にアーロンが近づいて来る。
「俺の物語も、終わらせんとな」
「アーロン」
揺るがない彼の意志に、ティーダは思わず名を呼んだ。
『行くぞっ!!』
「おうっ!!待ってろよ!!オヤジ!!!!」
シドの声に、ティーダは声を張り上げる。
コンチネンタル・サーカスは、ベベル寺院の上空に停止している、シンの正面に対峙した。
甲板に立つティーダ達を見つけたのか、シンは、巨大な体躯をくねらせる。
そのシンに、ティーダは険しい眼差しを向けていた。
そしてシンはーー
ティーダを向かい入れる為か
裂けんばかりに、巨大な口を開けた。
『よしっ!!突っ込むぞっ!!!!』
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