「ユウナ！！ルールー！！魔物にかまうな！ふたりは後から、コアを攻撃してくれ！！」

先頭を走りながら、ティーダは指示を出す。

「はいっ！」

「わかったわ！」

「リュック！ふたりを魔物から護るッス！！」

「うん！必ず護るよ！！」

二人は、その場で足を止めた。
リュックは、ユウナとルールーより前で構える。

「アヤ！ワッカ！援護してくれ！！」

「了解！！」

「任せとけって！！」

アヤは立ち止まると、銃を構えた。
ワッカはそのまま助走し、ブリッツボールを蹴り飛ばす。
走る三人の間をすり抜け、先制攻撃を仕掛けた。
畝る触手が、ブリッツボールを弾く。

アヤが引き金を引いた。
銃声が六回響き、銃弾がめり込んだ場所から、わずかに青白い光が立ち昇る。


「アーロン！！キマリ！！いくぞっ！！！！」


魔物に護られたコアが、暗黒に浸る。
その直後に、聖なる純白の光がコアを覆った。


「ーーっ！？」

「ダメージを受けてない！！」

驚くアヤの横で、ワッカが憤然とする。

「どうして！？」

「くっーー！！」

ユウナとルールーが悔しがる。

「なんで！？さっきのコアは倒せたのにーー」

リュックが叫ぶと、ティーダたちは、足を止めた。

「魔物が、魔力を吸収していた」

キマリが、ティーダを見下ろして言った。

「て、いうことは？」

魔物を見据えたまま、アーロンが答える。

「コイツが、邪魔をしているんだろう」

忌々し気に、触手を畝らせて威嚇する魔物を睨んだ。

「じゃあ、コイツを先に倒す！！」

「うむ、やろう！！」

「フッ」

コアの周りが、蓮の花びらのように開き、その中心が光り輝く。

エネルギーが集まりつつあるのだろう。
青い光が、コアから出始めた。

「でやあっ！！」

そのコアを護る魔物の触手を、キマリのロンギヌスの槍が抉る。
残った四本の触手を、アーロンの正宗が迎え撃つ。

「ふんっ！！」

弾みをつけ、回転しながら一気に斬り落とした。
斬り落とされた触手は、草が枯れるように幻光虫になった。

「他愛もないーーティーダ！！」

「おうっ！！」

二人に誘（いざな）われ、ティーダが翔る。

「おおおりゃあぁぁぁーーっっ！！」

青い剣に、白波が光る。その光が、魔物を削った。

「ユウナ！！ルールー！！」

ティーダが振り返ると、ふたりはコアに、今いち度魔法を放った。


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