49話 永遠の陥落
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「私たちの未来に、希望の光を!」
絶望と破壊の化身を、希望の光が覆う。
その光が消えると、コアの周りから幻光虫が漂い出していた。
「さっきより、ダメージを与えられたわ!もうひと息よ!!」
自分を奮い立たせるように、アヤが言う。その時、シドのがなり声が響いた。
『試しに一発かましてやらあ!!おまえら、そこで待機してろ!!いくぞっ!!!!』
最後の掛け声は、アニキに言ったのだろう。
声が聞こえなくなったと同時に、下部を覆っていた鎖帷子を押しのけ、コンチネンタル・サーカスの主砲が現れる。
押しやられた鎖帷子は、波打ちながら後ろへ流れた。
横へスライドした二基の主砲の先端が、回転して錐のように伸びる。
主砲の鋭い先端部に、エネルギーが収縮した。
そのエネルギーが、シンに向かって空を翔る。
命中したエネルギー波は、シンの鰭のような前足が削ぎ落とした。
前足は、そのまま海へ落下していく。
それを見たリュックが、歓声を上げる。
「やったあっ!!」
ただの一撃で、部分的にとはいえシンを破壊した機械の攻撃に、ルールーは感嘆の声を洩らした。
「凄いわね」
「あぁーー」
ワッカも、呆気にとられている。
「アーロン、シンの身体から出ているモノはーー何?」
アヤが、落下していくシンの前足を指差した。
「あれは、幻光虫だ」
「幻光虫?シンは、幻光虫で出来ているの!?」
驚く声に、皆が振り返る。
「そうだ。マイカが言っていただろう。『死せる魂の寄せ集め』とーー
シンの身体は、考えられない数の幻光虫から構成されている。
その辺に現れる魔物を造り出している、幻光虫の比ではない」
「・・・・・」
シンと供に、スピラとザナルカンドを往き来したアーロンのみが知る、シンの正体。
人が犯した罪の象徴ではなく、街道に現れる魔物と同じなのだ。
その、強大過ぎる力と再生能力を除けば。
しかし、その能力こそがシンたるゆえんなのだがーー
『おまえらも、よくやったじゃないか!!おっし!!この勢いで、反対側もやっちまうぞ!!』
シドがそう言うと、リュックは
「勝手に決めるなーー!!」
拳を振り上げるが、飛空挺はシンの身体を回り込んだ。
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