49話 永遠の陥落
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「おいっ!!どうやって、シンの中へはいるんだ!?」
「一番単純な方法しかないッス。口から入るか、身体に穴あけるか。どっちかだな」
ティーダの返答に、シドは甲高い声で高笑いする。
「フ・・フハハハハハハッ!!そりゃまた、どえらい作戦じゃねえか!!
よし!シンの身体に、風穴あけてやっからよ!そっから飛び込め!!」
無言で頷くティーダに
「気をつけろなんて言わねえ!!思いっ切りやってこい!!!!」
「うっす!!」
シドの見送りを受け、ブリッジを飛び出そうとすると、今度はアニキが呼び止めた。
「まて!!」
振り返ったティーダに、もどかしそうに腕を振る。
そして、自分を落ち着かせるように咳払いをすると、たどたどしく言った。
「リュック・・た・・の、む」
ティーダは一瞬、驚いた顔を見せたが、直ぐに力強く言った。
「まかせとけ!!」
甲板へ向かうべく、ブリッジから通路へ出ると、リンが立っていた。
「いよいよ出陣ですな。必要な品はありますか?」
近づいて来る一行に向かい、愛想笑いを浮かべる。
「こんな時にも、商売ッスかぁ?」
商魂逞しい彼に、呆れ気味に返事をする。だが、リンはお構い無しに
「ええ、勿論。皆さんがシンを倒した後で、ホームを再建せねばなりませんからね」
しれっと言い放つと、ティーダは苦笑する。
「がめついちゅうか、たくましいっちゅうか」
すると、リュックがリンの前に立った。
腰に手を当てると、長身の彼を見上げる。
「ね~え、あたしたち、これからシンを倒しに行くんだよ~!少しはまけてよ~」
「リュック」
口を尖らせて値切るリュックに、ユウナは引きつった笑みを浮かべた。
ゴネる客は慣れているとばかりに、リンは平然と
「仕方ありませんね。今日は特別に――」
リュックの顔が、パアっと輝いた。
「まけてくれるの!?」
「つけておきましょう」
「・・ケチ」
笑顔で言うリンに、リュックは唇を尖らせた。
横をすり抜けて、看板へ向かう一行を見送っていたリンだったが
皆の姿が見えなくなった後に、呟いた。
「ご武運を、祈っています」
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